いのち枯れても つきぬおもい 時が 流れ 時が 過ぎ 生まれ変わりの 寄り添う 可憐な命 朽木に咲いた 野菊の花は 秋風に思い出 ちりばめて 揺れて触れ合う 通う心は あたたかい 朽木のこころが わかるのは 私のために ささやかな いのちの木陰に なりたいと 愛しいぬくもり くれたから 路傍の片隅で 生きた証を誰かに 伝えられる日を 小さな命 流した涙も あなたの命を潤すなら 傷だらけの 悲しみたち むかしむかし 夕焼けが教えてくれた あしたは今日より いい日にな
哀愁のトドワラ 黄昏のみちる時 古木の脈音がきこえる 光と闇のはざまの 夢幻にさまよう 涙雲に 陽炎が揺れて 命を吹き込んだ時 茜の奇跡に 光彩溢れて 朽木に魔法をかける 終わるのか 始まるのか ここにて巡る 命の環 一筋の光の瞬きに 問いかける 永遠を 黄昏せまる ため息ひとつ 哀しみの中で生きるのが 答だとしたら この胸の 黄昏は まだ遠いから たそがれ老人の余談です １５年前 車中泊で 北へ一人旅 秋冷の野付半島トドワラ 撮り溜めていた一枚から 刻々と
黄昏のみちる時 移りゆく こころ模様 さみしさに 迷いながら あかねいろに とけていく たそがれの 静かな時の中 いにしえの おもかげが 夢幻にさまよい 朽木の脈音が波音に紛れて 光と闇のはざまに 漂いながら 光あるものたちの影になり 揺れる想いが黄昏に沈む 黄昏に瞳閉じて 過ぎた日々を想う いくつもの傷と痛みを 茜色に染めて たそがれ老人の余談です １５年前 車中泊で 北へ一人旅 秋冷の野付半島トドワラ 撮り溜めていた一枚から 刻々と変わる空模様 立ち止まって
この大地に ねざしていた 慈しむ朽木 悲哀を背負い朽ちていく いのち枯れても つきぬおもい 寂として声なし 無言劇の渡り橋 奥く深く もの静か つぶやきは詩になり あふれるおもいは ここに眠る 悲哀を背負い 静かに 幕を閉じる 一場の夢 たそがれ老人の余談です １５年前 車中泊で 北へ一人旅 秋冷の野付半島トドワラ 撮り溜めていた一枚から 自分の人生の虚しさを 無常をイメージしました 立ち枯れたトドマツの朽木が湿原上に残り 荒涼とした特異な風景は まさに地の
夕暮れの静寂に溶けていく 虚しさを奏でる波の音 冷たい風に吹かれながら 立ち尽くす 孤高の人 夕暮れせまる 荒涼のそら 寂として声なし 北の砂州の独り舞台へ 無言劇の渡り橋 変えられなかった自分を連れて 隠していた過去たちの虚しさを 隠していた過去たちの醜さを 無意味な感傷の無言劇 おぼろげに隠れる陽光 木枯らしだけが吹きわたり 無言の中にある呟きは 漂流する こころ模様
秋を見送る 黄昏せまる頃 ため息ひとつ 吹き抜ける秋の風 夕暮れせまる 北の砂州をさまよう 秋陽がおぼろに隠れ すすきは秋風に さよならと 黄昏待たずに 旅の心をとぎすまし 木枯らしが 心をさらって 寒空に響くすすきの悲哀 眩しい思い出 揺れる 幸せ不幸のせめぎ合い 涙とともに黄昏に還ってゆく 黄昏よ 急がずに 秋から冬へ
秋風に誘われて 哀しみを背負って 北へ一人旅 潮騒に漂う未練心 夕暮れせまる 秋のかすみ空 おぼろげに浮かぶ 舟影 海のゆりかごに 漂う島陰 時のなかの こころ模様 ひかりが落ちていく 遠く霞む島影は 過ぎ去った日々の陰 冷たい風が記憶を連れてくる 彼の日の温かなぬくもり もう二度と戻らない 叶わぬ願いに ため息ひとつ 夕暮れの静寂に溶けていく 虚しさを奏でる波の音 冷たい風に吹かれながら 私は立ち尽くす 過ぎ去った日々への想いは 北の海に消えていく たそがれ老人
朝焼けのなぎさ あけぼの優しい日差しに おもいが行き交う 北の釣り人 秋冷の磯浜 曙光が天を染め 墨絵の如く浮かぶ山並み 沖行く船に静寂と動 渚によせる 光る波は 夢を混ぜ合わせ 揺れながら輝いて 浅瀬をゆく孤高の釣り人 静寂を破り その時 竿がしなり 糸が走る 銀鱗煌めく鮭が跳ねる 暁に染まる海の男のシルエット 暁に染まるオホーツク 熱い北の釣り人 たそがれ老人の余談ですけど むかし車中泊で 秋の旅をしていた時 網走市二ツ岩ハイラギ浜に立ちよった時の 早朝の浜の風
ここは 夢の中 夢の通り道で 足をとめる 冷たい風が頬を撫で 枯れ葉の香りが夢に漂う ざわめく木々の音 過去たちが影絵のように 手招きしている 深い深いの夢の中 遙かな紅葉の彼方から前兆の光 観音菩薩の慈悲の光明が 行き場を無くした魂は光に導かれ 温かな光に包まれ ゆっくりと意識が戻る 夢の通り道で 見失っていた生きる想いを 光明が そっと示し 夢みる勇気がある限り 夢はいつでも 私の味方 都合のいいことばかり ありえない事 夢に見る あの時言えなかった あ
秋の 時雨の 冷たい風の通り道 夢の続きのように 紅葉が霞んでいく 夢の通り道 遙かな紅葉の彼方 遠く追われてゆく道が 何処へ続いているのか 紅葉の峡谷に迷い込む 燃える錦に囲まれて 何処へ行くのか分からない もう帰れないかもしれない 夢の通り道で 足をとめる ありえない事 夢に見る こんないい年になってしまっても 夢はいつでも 味方なんて 目覚めたら 消えている お伽話じみたことを信じて 変わり果てた 夢の中 目醒めさせるために 時が通り過ぎ 消えて行く たそ
秋の日の 優しい陽だまりに 夏の終わりの 甘い夢 密やかに 生まれていました 恋紅葉 ふたり寄り添う 紅の葉 変わらない想い 心織りなす色模様 秋に見つけたポートレート 紅葉の下 笑顔の二人 変わらぬ想い あの頃のまま 瞼閉じて 君想う 寄り添う君に 云えぬ言葉を 今つぶやく 紅く燃えたつ君は わたしの命火 添えぬさだめを 哀しむように 色づく秋を 涙で染める 面影にじむ 君の面影 想いで揺れる 恋紅葉
時さりて 枯れ葉舞い散り 秋流に かがやき落ち とどめがたき 時はながれ 冷えゆく時を知る 降りつむ 枯れ葉 時は 帰らず 僅かばかりの色香も 冷流の陰に消えてゆく 僅かばかりの 夢も 冷えゆく時を知る 二度と戻らぬことも 枯れ葉舞う頃 に 見つけた 秋 夏の余韻 愛が散る 夢が散る 突然消えた ゆめ幻 流れ去る想い出 枯れた心集めて 時の流に 身を委ね
湖畔に写る 冷秋の影 うつりぎな光が みずもにおりて 秋いろが 消える時 帰ってきた迷い舟 めぐる時の天の おくりものが 熱き想いを つつみこむ 愛しい人よそばにいるよ ちり葉のせ 寄り添う夫婦舟 失くしかけた愛も こわれたかけた 夢のかけらも 愛はいつも 傷つくだけじゃない 破れた心を 幸せ糸で繕って あの夏は遠くなるけど あの約束は忘れない 心を 揺り動かした 一緒に生きてく あなたがいる この世の涙に 耐えた人 心一つに 労わり合って 寒さをこらえて身を寄せて
哀秋の湖畔 待つ想いが 散りつもる 揺れて 揺られて 待ちわびる 迷い舟 枯葉の色は 未練の色よ 湖畔の未練心の 浮桟橋 再び逢える日 指折り数え かたくなな扉が 開く日を待ちました あなたが背負った 不幸の重さは どんなに愛しても わからないかも・・でも 桟橋の見える思い出の場所で 迷ってばかりで 泣き続けた日々 逢えなくなって 初めて知った こんなにあなたを 愛してるなんて 不意打ちの あなたの手紙 二度とない残された日々 あなたとの愛に生きて行きたいと 時が紡い
霞時雨が明けて 秋麗揺らめく秋 季節は美しくめぐりいき 枯れそよぐ晩秋の風 冷秋の湖面に 一人舟 心のすきまに 冷たい風が吹く 流れた時を追いかけて 想い出探しに舵をとる 閉じたまぶたに あなたを探し 荷物はひとつ 思い出乗せて 寒さを堪える 晩秋ひとり舟 ほつれた糸を手繰りながら 約束の桟橋に 想いの浮島 燃えて見守る迷い舟
静かな湖畔 秋いろの 秋かすみ 紅葉の影が みずもにおりて 冷秋の湖面に 一人舟 きまぐれな 枯れ舞葉に うつりぎな光が 秋のかすみに とけていく 想い操る一人舟 季節に追われて人恋しくて 過去という名の桟橋さがしに 流れた時間追いかけて 荷物はひとつ 思い出乗せて 枯葉さ迷うみなもに 愁いの影が 秋色に染めて 想いを連れて あなたのもとえ
