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六人の嘘つきな大学生

読書の習慣

今日は、小学生ぶりの読書感想文に挑戦したいと思います。前回の投稿にもあるように、就職活動を終えた私は、時間を持て余しています。そこで、やりたい事の1つに「読書の習慣化」がありました。自己啓発本やミステリー、専攻している都市計画学にまつわる書物を、残り11ヵ月で読めるだけ読みたいと思います!それでは、第1回の読書感想文をどうぞ!!

きっかけ

数年ぶりの小説選びにおいて、この本を選択したのは、他でもない「就職活動」を舞台にしているからです(笑)ふらっと立ち寄った本屋さんでビビット来ました。そして、今秋に映画化される話題性に惹かれました。
          「就職活動」×「ミステリー」
今の僕が手に取らない選択肢は、何一つありませんでした。

あらすじ

簡単にあらすじを紹介します。背表紙のコピペなので、その点ご了承ください。IT企業「スピラリンクス」の最終選考に残った波多野は、他5人の学生と共に1か月で最高のチームを創り上げるという課題に取り組むことになります。上手くいけば、6人全員に内定が出るはずが、突如、「6人の中から内定者を1人を選ぶ」ことに最終課題が変更されます。内定をかけた議論が進む中、発見された6通の封筒。そこには、「○○は人殺し」という告発文が入っていたのです。6人の「嘘」は何か。「伏線の狙撃手」と呼ばれる著者が仕掛ける究極の心理戦です。

就職活動の嘘

作品名にもあるように、登場する大学生たちは、嘘をつきながらの就職活動を進めます。ここで、自分自身の就職活動と照らし合わせても、馬鹿正直に活動を続けたとは言えません。後輩の就職活動を支える中でも、いかに本当らしいエピソードを話すかが大切だと改めて感じています。が、この作品にあるような壮大な嘘はついていませんでした(笑)私以外の就活生がどれほどの嘘をついていたのか。隠し事をしていたのか。は誰にも分かりません。

完璧な人間は存在するのか

この見出しの答えに私は「NO」と強く答えたい。ありがたいことに、私は、周囲の人から、「できないことがなさそう」と言っていただくことがあります。自分自身のことを表す四字熟語を「器用貧乏」だと考えており、確かにできないことは少ないかもしれないが、完璧にできることは、少ししかないものです。この作品の中でも、ある人物が完璧な友人に憧れを抱き、「完璧」ではないその他大勢が成功していることに対し、憎しみを抱くシーンがあります。小学生の時に完璧に見えた先生も。中学生の時に恋した同級生も。高校生の時に憧れを持った大学生活も。何もかも完璧ではありませんでしたよね。

月のクレーター

「月が綺麗ですね」古くからあるプロポーズの言葉ですね。この月も完璧なものではありません。クレーターのように、凹凸があり、欠けてる部分があるものです。それでも、美しく、人々の心を魅了するからこそ、評価されるのです。私は「性悪説」を推しています。「善」の気持ちで塗り固められた「悪」は、限りなく心が落ち込んだ時に表れるものだと考えます。「墓場まで持っておきたい過去」を隠し通しながら、就職活動を進める彼らの心境描写に目が離せません。

最後に

まず、「伏線の狙撃手」という異名を持つように、たくさんの伏線が張られ、今すぐにでも読み返したいと思う程に面白かったです。正直、ここまでの嘘を抱えた就活生が一堂に集まる最終選考もおかしな話ですが、就職活動の究極形態なのかもしれません。今秋には、浜辺美波、赤楚衛二、山下美月、佐野勇斗という豪華キャストを迎え、映画化されるようです。気になる方は、書店でも映画館でも是非、向かってみてください。

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