「自由な夜」
少し燻んだブランド物の靴で夜の街を歩いていた。
最近,引っ越してきたばかりだが,仕事の忙しさで会社を行き来するだけの日々が続いていた。しかし、ようやく自由な土日を手に入れる事が出来た。
新しい街というのはいい。どこを歩いても気分が高揚とする。しかもいるのが大都会ということもあって,立ち並ぶビルも見応えがある。
ゾンビのように体を引きずるスーツ姿のサラリーマンや、酒が入って気分が高揚している大学生など多くの人が見える。
その光景自体は故郷でも見れて,何ら不思議ではない。だが場所が新しいところという事もあって、新鮮だ。
どこまで歩いてみようか。そんな事を考えながらさらに先へと足を進めた。