カフェイン×運動能力向上の作用機序
📖 文献情報 と 抄録和訳
カフェインと運動パフォーマンス:確定的な知見に向けた可能な方向性
[レビュー概要] カフェインは、世界で最も研究されているサプリメントの1つである。カフェインの使用は、持久的な運動における運動能力の向上と相関しており、また、間欠的な運動と筋力運動の両方におけるエルゴジェニック効果の可能性も研究されている。最近の知見では、カフェインが運動パフォーマンスを向上させたり低下させたりする可能性があることが示されている。これらの拮抗反応は、同じ用量を使用し、同じ特徴を持つ個人であっても生じる可能性があり、カフェインの影響と適用性を説明することは困難である。この総説では、人間の身体的パフォーマンスに対するカフェインの使用を含む研究を分析し、提案されたさまざまな活動に対するカフェインの人間工学的効果に影響を与えうる要因を取り上げている。これらの要因は、カフェイン効果、日常的な習慣、生理学的要因、遺伝的要因に細分化される。各変数は、カフェインに関連する研究への議論によって注目されている。これらの変数のより良い理解と制御は、個人化された栄養戦略に関する今後の研究において考慮されるべきである。
■ カフェイン×運動能力向上の作用機序
(A) アデノシンに対する拮抗作用
・中枢神経系(CNS)の受容体におけるアデノシンに対するカフェインおよびその二次代謝産物の拮抗作用により、運動における覚醒度が高まり、自覚的労作が減少する(📕Daly et al., 1983 >>> doi.; 📕McLellan et al., 2016 >>> doi.)。
(B) 筋グリコーゲンの保存
・血流中の脂肪酸の分布が大きくなることによる筋グリコーゲンの温存効果(📕Graham and Spriet, 1991 >>> doi.; 📕Cruz et al., 2015 >>> doi.)。
(C) 筋小胞体からのカルシウム放出
・神経筋刺激によってカルシウムイオンの放出が増加し、筋線維の収縮力を高める(📕Klein et al., 1990 >>> doi.; 📕von Ruden and Neher, 1993 >>> doi.)。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
今回の抄読文献は、カフェインのエルゴジェニック効果の仕組みを明らかに示した。
美しい図とともに。
今回は、圧倒的に図の美しさに心惹かれてしまった。
躍動感、新体部位に及ぼす影響箇所のわかりやすさ、その効果のイメージしやすさ。
「こんな図が作りたいんだ!」と思わされた。
カフェインのエルゴジェニック効果の仕組みを刻むとともに、図の構成もしっかりと焼き付けておきたい。
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