身体活動,座位時間,体力。リスク者,非リスク者の階層構造
📖 文献情報 と 抄録和訳
高齢者における客観的に測定された身体活動、座位時間、体力の相関の階層:CHAID分析
[背景・目的] 加齢は、多くの場合、身体活動(physical activity, PA)と体力(physical fitness, PF)の低下だけでなく、全体的な座位時間(sedentary time, ST)の増加も反映する。
[方法-結果] 成人期後期における客観的に評価されたPA、ST、PFの低レベルと高レベルに関連する最も強力な相関を階層的に同定するために、合計2666人の高齢者を横断的に評価した。多面的相関は面接によって得られた。PA(<21.4分/日)、ST(≧8時間/日)、PF(<33.3パーセンタイル)に最も影響する相関因子のクラスターを特定するためにカイ二乗自動検出分析を用いた。
■ 身体活動量 × クラスターの階層構造
身体的に不活発である可能性が最も高いサブグループは、パソコンと近所にスポーツ施設を所有していない、配偶者なし(94.7%)であり、一方、配偶者がいて、運動する家族がおり、自宅にパソコンがあると報告した人(54.3%)は、不活発である可能性がより低いサブグループであることがわかった。
■ 座位時間 × クラスターの階層構造
近所に歩道がなく、配偶者がいない者は最も座りがちなグループ(91.0%)であり、既婚女性であること、自宅に運動するスペースがあること(40%)は、STに関して最も好ましい相関グループを形成していた。
■ 体力 × クラスターの階層構造
経済的な収入が500€未満で、身体的な問題を頻繁に報告する男性は、PFレベルが最も低いグループ(70.3%)を形成した。対照的に、PFレベルが低いサブグループは、経済的収入が1000ユーロ以上で、自宅にパソコンがある(3.4%)グループであった。
※ 体力とは:体力は、下半身と上半身の筋力と柔軟性、敏捷性/動的バランス、有酸素性持久力を測定する検証済みの6つの機能的フィットネステストからなるシニアフィットネステストバッテリー(📕Rikli & Jones, Citation1999 >>> doi.)を用いて測定された。
[結論] 今後の介入は、コンピューターや都市・スポーツ関連のインフラへのアクセスが限られている寡婦や、経済的収入の少ない障害のある高齢者を対象とすべきである。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
また、身体活動量関係の論文か…。
多くなりすぎた話題は、希少性がなく、興味が惹かれにくい。
だが、この論文は僕の興味を大いに引いた。
何によってか。
それは、『図』である。
今回の抄読文献で示されたような図を見たことがあっただろうか。
少なくも、僕は見たことがなかった。
「ん?なんだこの図?どういう意味?」
という興味。
さらに、その図は美しく、分かりやすいものだった。
やっぱり、ビジュアル重要です。
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