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《あらすじ》 発明品メーカーに務める折橋は今日も町外れの坂道を登っていた。 町外れの丘…
僕のお父さんとお母さんは仲が悪い。毎晩のように喧嘩をしている。居間から響いてくる怒鳴り…
「………。ここは一体…。うっ!」 目を覚ますと体中に電流のような痛みが走った。 「くっ…
やぁ、今日は顔色が良いね。ここにくる途中でね、可愛いチワワのぬいぐるみが売っていたから…
僕は何が起きたのか分からずに呆然とその場に立っていた。僕の右手には血塗れのナイフ。そし…
「折橋…さん。辞令だ…です」 部長のデスクに呼ばれた折橋は、渡したいのか渡したくないの…
「おや。今日は珍しい連れがおるのう、折橋君」 研究所の応接室。そこにコーヒーとクッキー、おしぼりをトレイで運んで来た博士は、折橋の横に置いてある荷物に目が行った。 「博士、今日はこのコのことでご相談がありまして」 折橋が専用のキャリーバッグを開けると、中には綺麗な茶色の毛並とつぶらな瞳が印象的な子犬が座っていた。 「ほぅ、AI犬かね。チワワタイプか」 「はい。名前をチョコといいます。今日はこのコのデータ解析をお願いしたくて」 「データ解析? どういう事かね?」
「根拠はあるのか」 「栄養が足りてないからそういう偏狭な考えになる」 「やるなら1人でやれ…
「痛っ。足踏んでるぞ」 「あっ、すいません」 隣の男に軽く会釈した後、いかにも居心地悪…
「これから我が国はエネルギー分野で世界のトップに立ち、国民に豊かな生活を約束する」 こ…
「折橋君、君は『接ぎ木』という、2つの別の植物を繋ぎ合わせて1つの植物を作る。そんな技術を…
「おはようございます部長。今週はちゃんと節制しました?」 むくんでいる部長の顔を見れば…
ある夜、折橋は職場から帰宅すると左手の甲におかしなものがあることに気付いた。まるでボタ…
「さて、打ち合わせも終わったし、もう一杯コーヒーはいかがかね折橋君?」 折橋は珍しいなと思いながらも快諾した。 「はい。お願いします」 いつもの博士なら打合わせが終わると直ぐに次の研究に取り掛かる。何なら打合わせ自体面倒くさいと思わせるような節まであった。 次回の予算の話か、はたまた独り身の淋しさか等と折橋が考えていると、博士が新しいコーヒーを持って応接室に入って来た。 少々の沈黙の後、博士は切り出した。 「折橋君、君はタイムマシンを作る事は可能だと思うか