学校に行かないという選択。幼稚園には行ってます。「王子様・思春期の憂鬱。」
我が家の長男は偉そうである。
「俺様最高!」全開の毎日。
思春期も加わって、さらにふてぶてしい。
王子様とは、こんなにふてぶてしくないはずでは?もっと紳士的ではないのか?と思うが、いや、しかし、それも刷り込み、思い込みかもしれない。王子だからと紳士的とは限らない・・・。何を書くつもりだったか、本題から逸れている気がするが、今日も書かせていただこうと思う。
先日も、我が家の王子は、私や末娘を心配し、幼稚園にやってきた。ツンデレ。
彼を小さい時から知ってる人に声を掛けられるのだが、これが思春期の王子・長男の琴線に触れる。
「あれ?声変わりした?」
すると、返事をしないのはもちろん、王子は目も合わさず、表情もまったく変えない。
私なら、「お、怒ってるの?!」と思ってしまう。
しかし、声を掛けた相手は気にも留めていなことが大半だ。ある意味でありがたい。
しかし、先日のこどもまつりで、再び同じ場面が。
「あれ?声変わりしてる?!誰かと思った!」
そう声を掛けてくれたお母さんには、それなりに好意を寄せている為か、珍しく口を開いた。
「・・・あのさ、もうその質問、飽きたんだけど。」
質問したお母さんは、笑って、「そうだよねぇ!ごめんごめん!」と言ってくれた。ありがとうございます。
2、3歳の頃から彼を知っている人にとっては、「あんなに小さかった子が声変わりしてる!」と驚くもの無理はない。彼の成長を驚き喜んでくれているのだと思う。
そうやって彼は、多くの人に見守られてきたんだなぁ、と、ばあやは感慨にふける。親戚でもないのに、「大きくなったねぇ・・・。」と育ちを共有できる人がたくさん居るということは、現代では、ちょっと特殊なのかもしれない。
しかし、本人にしてみれば、身体の変化を自分で感じつつ、大人になっていく過程を受け入れることは、それなりに大変なのだと思う。
周囲からも、子どもとしての扱いを段々とされなくなっていくだろうが、それは本人も「対等」という意味では望むところなのだろう。
それでも、じいやとばあやには、まだまだ甘えたい王子様。
眠るときも、急に寂しくなって布団に潜り込んでくる。
子どもである自分と、大人たちへの矛盾を感じる自分が、大人に近づいていくことを日々感じることは、イライラしたり、モヤモヤしたりすることもあるだろうな、と自分を振り返る。
我が家では、子どもたちが、小さい時から、〈身体とは、どのようにできているのか〉に興味を持っていることもあり、その都度、夫の持っている身体の図鑑などを一緒に見たり、夫が専門分野を活かし、丁寧に説明してきた。自分の身体について知ることは、自分以外の、誰かの身体の理解にもつながるのだと思っているから。
しかし、基本的には、特に、我が家の子どもたちに以外に対して、本人に身体の特徴や変化について、口にしないようにしている。
中でも、第二次性徴期の特徴については、とても繊細に捉えていることも多いと思う。
声変わりしたの?なども、私は、本人には言わない。「胸が大きくなってきたね。」と何ら変わらない表現だと思っている。個人差や関係性、その距離感にもよるのかもしれないが。自分がこんなことを家族や他者から思春期に言われたら嫌悪感しか感じないかもしれない。
我が家に関して言えば、諸々の第二次性徴については、成長の一環であり、生物として、あたりまえであるので、淡々と説明し、接している。
一方で、二男や末娘はオープン過ぎる様子で長男の第二次性徴に興味を示している。
先日も、長男と一緒にお風呂に入っていた二男が、唐突に、「K、〇〇毛見せて!!!!」とニコニコしていた。長男は「なんでだよ!?」と笑っていたが、「だって、自分にはまだ生えてないから、珍しいじゃん~!」と。
ご尤も。こうして、二男はいずれやってくる自分の成長の未来予想図を構築しているのだろう。第二子以降の特権かもしれない。
そして末娘は、お風呂から上がってきた長男に、「あ!もうあがっちゃったの?!ち〇ち〇触ろうと思ったのに!!」「触らせるか!お父さんのにしろ!」と言われていた。触ろうと思っていたのに、って・・・末娘よ・・・。こちらも「自分にはないから!」が、言い分である。
まぁ、こうして免疫を着けさせてもらえると、男性に過剰に期待はしないだろう。(何に?!)○ィズニーアニメに出てくるような王子様は、基本的には、存在しないのだから。(あ、ちなみに、とあるお医者様は、少女漫画に出てくるようなお方らしい。とある小枝さんは、王子様を蹴散らす白雪姫である。どちらも魅力的である。)
何にしても、王子様でなくとも、自分にとって、「この人!」と思える人と出逢えたら、それはとても幸運なのだから。
長男に、「なんで毛が生えるの?」と聞かれたので、「便利だから。汗や摩擦に耐えうるから。」と答えたら納得した。機能的に便利、合理的だと説明すると渋々納得する長男は男性脳だなと思う。
子どもたちが、身体のことについて、オープンに話したり聞いたりするのは、小さい時から「自分の身体とはどういう仕組みなのか」について家族で、度々、会話を重ねて来たからなのだろうと感じている。
そんな我が家の話をしたら、「明るい思春期だね。」と言われた。
明るい思春期。
何よりである。
私も幼稚園で、小さい頃から知っている子どもたちを見ていると、「あぁ、大きくなったなぁ。」と思う。お腹の中にいた頃から知っている子もたくさんいる。産まれて来た時には、「あなたが、あのお腹の中いたのね!」と心の中で話しかけつつ、抱っこさせてもらったりした。親戚のおばちゃん状態である。
王子様は同じ質問や声掛けにうんざりしている様子だが、周囲から声を掛けられるのは、〈それだけたくさん、あなたが今まで見守ってもらってきた〉ということなのですよ・・・と、ばあやは目を細めている。
★ヘッダー画像は、先日、長男が幼稚園で卒園生でアーティストの方にアドバイスを受けながら描いた白鳥。画材はクレヨン。
学校に行かない選択をしたこどもたちのさらなる選択肢のため&サポートしてくれた方も私たちも、めぐりめぐって、お互いが幸せになる遣い方したいと思います!