学校に行かないという選択。「感じる数学と紅茶と、雨のキャンプ。①」
お茶好きな姉と甥が、紅茶の専門店の試飲会があって行ってきたからと、紅茶をいくつか送ってくれたことがあった。
お店は〈ルピシア〉。
店舗は全国展開しているので、名前を耳にしたり、見かけたことがある方も多いのではないだろうか。
二男がギターに通う場所の近くの大きなショッピングモールにも店舗が入っており、所謂、〈ご当地限定〉の紅茶があるので、北海道限定のお茶を見つけては、姉や甥に送るのが楽しい。神奈川に住む甥から、〈上大岡限定ルイボスティー〉が送られて来たときは、上大岡を通る京浜急行をイメージした缶のデザインが施されていて、なるほど、と感心した。
ルピシアの丸いシルバーの缶のデザインには不思議な魅力がある。缶のデザインそれぞれに〈物語〉がある。ルピシアのデザインについては、また後から書いてみたいと思っている。
今回は、お便りの中に挟まっていたお知らせから始まった旅の話。
A4の広告の4分の1のスペースにその「お知らせ」は書かれていた。
感じる数学2023inNISEKO
私は、数学が苦手だ。
好きだったという記憶がひとつもない。
なんなら、算数の時代から、苦手意識があった。
それでも、
「感じる数学」
その言葉に反応し、いったいどんなワークショップなのだろう?子どもたちは興味を示すだろうかとQRコードから詳細を調べる。
ワークショップは、小学校高学年から参加が可能だそうで、「振り子の実験」と「最速滑り台の工作」各90分のワークショップ。小学校4年生の二男にはちょっと長いだろうか、内容が難しいと感じるだろうか、と思ったが、「途中離席も可能です」と添えられていたので、まぁ、どうしても飽きてしまうということであれば、離席させてもらえばいいのだろう。何より「感じる数学」というタイトルが、二男にも合っているのでは?と思い、詳細を子どもたちに説明する。
説明する、と言っても数学が苦手な私が詳細を説明することが出来るはずもなく、案内に書かれている内容を伝えて、参加の意志を確認しただけなのだけれど。
「面白そう!行きたい!」と長男も二男も即答したので、参加申し込みをした。どちらのワークショップにも行きたいと言うので、90分×2コマ。
ワークショップの始まりは10時半。そして、お昼を挟んで終わりは15時。
会場となるニセコ町は、私達の住む場所からは、約2時間といったところだろうか。冬はパウダースノーを求めて海外からも沢山の人が訪れる場所だ。
片道2時間半、日帰りできない距離ではないが、運転が長いと疲れるし、
せっかくだから、1泊キャンプして次の日にのんびり帰るのもいいかもしれない。子どもたちも、キャンプをしたい!と常々言っているので、喜ぶかもしれない。
そんなことを思いついた私は、インドア派ではあるが、思いついたら即行動するタイプ。ニセコのキャンプ場を調べて予約を完了。当初は夫が仕事で一緒に来られないかも、というので、子どもたちと長距離ドライブ&キャンプの覚悟を決め、カーサイトを予約した。それはそれで面白おかしい旅になるに違いないと腹を括った。最終的には、夫が仕事を調整してくれて、なんとか家族皆で出かけることになり、ほっと胸を撫で下ろしたのはしたのは言うまでもない。
7時に家を出よう!
いつも予定通りに家を出られた試しがない。なるべく早めの時間設定で動こう。会場までの距離もあるし、途中でトイレ休憩もする。なるべく早く家を出るにこしたことはない。子どもたちとの旅は、何が起きるかわからない。
ワークショップの開始時間から逆算して割り出した出発時間。
しかも、何度確認しても、天気予報は雨。うむむ。
でも、こればかりはどうにもならない。自然とはそういうものだから。
夫は前日から荷物を積み込み、私も出来る限り、準備を進める。雨に濡れることを覚悟し、雑巾とタオルは多めに。末娘は長靴がいるだろう。
食材や洗面用具は朝、詰めよう。忘れないように、やることリストを書いて寝る。
4時半に起床・・・7時に間に合うはず!
間に合うはず・・・なのに、家を出たのは車の時計が8時を示した時だった。何かが、おかしい。やなぎだ家七不思議のひとつに認定したい。
とにかく無事に?出発し、目的地を目指す。
車は順調に進み、10時には、目的地の近くまで辿り着き、カーナビも、「目的地周辺です。」と言っている。良かった、間に合いそうだ!
ワークショップは10時半からから余裕だね、と夫と話していたが、そこは〈漫画みたいな毎日〉を送る我が家の旅。
そんなにスムーズにはいかないのだった。
続く。