学校に行かないという選択。二極化しない思考と方法。
本日も、長男は科学大学で講座。
今日のテーマは、こちら。
「固めて削ってモノを作る!身近だけど、よく知らない?!そもそもプラスチックってなに?」
担当研究者の先生の専門は、「義肢装具学」。研究室の入口には、様々な義肢装具の見本もありました。
二十年以上前。
保育士に成り立ての私は、障害児の通所施設で働いていました。
そこに通うこどもたちは、麻痺などにより、手足の変形などが身体の成長に伴い進むのを防ぐ事や歩行を助けるなどの目的で、義肢装具を使う事がありました。
変形を防ぐ目的で、しっかりと作られた義肢装具は固く、ちょっとしたズレでも不快を感じ、調整が難しい様子でした。
そこに通うこどもたちにとって、微妙な不快感や違和感を伝えることは、とても難しく、保護者な方々も読み取る事に苦労されていました。
先を考えたら、義肢装具を出来るだけ常時身に着ける事が望ましいと療法士の方から指導を受ける事もあります。
しかし、こどもたちは装着の違和感などから、グズグズしたりする事も。
保護者の方々は、装具を着ける必要性は理解していても、こどもが目の前で不機嫌になるのは辛い。
親と言われる立場になり、どちらの状況も感じられ、今の自分ならどうするだろう?と、思いを巡らせていました。
この日、長男は、
「プラスチック製品に潜んだ科学·プラスチックと強化材との複合材に関する知識·環境負荷」について学んだようです。
実習では、人体への安全性の高い水溶性プラスチックである「ジェスモナイト」とガラスと繊維と硬化剤を添加して型に流し込み、経過観察しながら、コースターを作ったそうです。
専門家から学ぶ機会は、実にありがたく、長男も、大満足の様子。
プラスチックは、便利です。しかし、環境負荷が大きいと言われてもいます。
プラスチックにも様々な種類があり、長男は、コストについても質問したようでした。
環境負荷が少ないといわれている「生分解性プラスチック」の研究に興味を持ったようですが、コストは3倍〜4倍になるとか。
「プラスチックは、環境に負担をかけるから良くないからダメ。」というだけではなく、
便利な物を使いこなす為に、必要とする人が快適に使えるように、いかに、あらゆる面で負荷をかけないかを考える。負荷をかけないやり方を模索する。
なかなか面白いです。
科学だけでなく、物事の捉え方として、いいなと思いました。
二極化しない思考。
二極化しない方法。
間を考える。
長男が実習で作ったコースター。
自然と科学の融合を感じさせる色彩だね。