スナ めり子@女性の進路相談室

「事実婚」についての学びや、「生きづらさ」を抱える女性に伝えたい言葉を発信。婚約破棄を…

スナ めり子@女性の進路相談室

「事実婚」についての学びや、「生きづらさ」を抱える女性に伝えたい言葉を発信。婚約破棄をきっかけに、日々自分の生き方を模索しています。障害者支援員をしながら、電子書籍出版に向けてコツコツnoteを更新。北海道在住。

最近の記事

大好きのあとに残るもの

札幌はかつての私ばかりだった。 色とりどりのスーツケース、2人連れの女の子、待ち切れないと言わんばかりの笑顔。 その中に何が入っているか、わかる。2人で普段どんなやりとりをしてるか、わかる。そのキラキラの表情の理由、わかる。 彼女たちが燃(萌)える相手の良さだって、彼女たちの足元にも及ばないけどわかる。あの9人はなんか、元気にしてくれるよね。 それでも今後私と彼女たちの住む世界が同じになることは、ないだろう。推し活を傍から眺める気楽さを知ってしまったから。 思う存分

    • 私がヲタクだった頃

      随分前、別アカに物語を書いた。小説とは言えない児童文学風の。 どういう訳か、最近それにスキがついた。最後まで読まれてないかもしれないけど、純粋に嬉しかった。 スキをきっかけに、読み返してみた。めちゃめちゃ長いし途中エッセイみたいになってるし時々ウケ狙って見事に滑ってる。雑。もちろんこれでお金なんて取れるわけない。 でも、言葉選びとアイデア。これは頑張った。 物語のテーマは『そこを越えておいで』(←中島みゆき/麦の唄 の歌詞がなぜか今出てきた)。いつの時代も変わらない、

      • 母がドクターヘリで運ばれて気づいた「家族っていうよりも仲間だ」ってこと〜後編〜

        母が救急搬送されてからもうすぐ2週間が経とうとしている。 お陰様で順調に回復し、短い時間だが電話もできるようになった。突然の嵐が終わり、だんだんと“次の始まり”を考えていく時期。今までどおりではない退院後の生活を、私たち家族は考えていくのだろう。 「青天の霹靂」と「心配ごとの8割は起こらない」は、私の中でワンセットだ。どちらか一方だけでは足りない。あれこれ心配していることのほとんどは起こらないけれど、思いもよらない出来事があるのが人生。考えうるリスクが出尽くしたかな〜と余

        • 母がドクターヘリで運ばれて気づいた「家族っていうよりも仲間だ」ってこと〜中編〜

          (まずはこちらをお読みください↓) お母さん、と呼びかけたのと同時くらい、パッと目を開いた母が、全然普段と違う状況なのにいつもと何も変わらないように振る舞おうとする。そうなることは、生まれた時からずっと一緒に暮らしてきたのだから、病院に行く前からわかっていた。 「親子でドクターヘリ乗っちゃった。心配かけたねぇ(祖母も数年前、心疾患のためヘリで運ばれている)」大丈夫だよ。気にしないで。頑張ってね。こんな時に限って大したことを言えない。喋って体力を使わないように、こちらからは

        大好きのあとに残るもの

          母がドクターヘリで運ばれて気づいた「家族っていうよりも仲間だ」ってこと〜前編〜

          4, 5年ぶりの道北の街でブランコに揺られてたら、雨が降ってきた。ICUの家族控室は混み混みだったから、折りたたみ傘を出すしかなかった。傘を差しながらブランコに乗れるって知らなかった。案外快適。でもやっぱり落ち着かなくなり早くこの時間が終わってほしくなって、病院の周りをうろうろ歩いた。 父から電話があったのは日曜日のお昼だった。小さくて心許ない第一声でただ事ではないとすぐにわかった。「お母さんが病院に運ばれて、どうなるかわからない。ひとまず家で待機してほしい」「重大な病気み

          母がドクターヘリで運ばれて気づいた「家族っていうよりも仲間だ」ってこと〜前編〜

          だからあなたも生き抜いて【事実婚したい理由】

          なんとなく本をめくると、ある一行が光っていた。 自分から進んで探しに行ったのではなく、本が勝手に語りかけてくるあの瞬間。私のために書いてくれたと信じたくなるほど嬉しい一瞬、文字が迫ってくる感覚を知ってしまったら、もう後戻りはできない。そうやって私は読書を好きになった。 「大勢の人に憎まれるよりも、愛するひとりの男に「困った女だ」と思われることの方が辛い」鎌倉時代、武士よりも誰よりも志が強すぎて何度も迫害を受けたとある人物が、私の悩みをたった一言にまとめてしまった。 その

          だからあなたも生き抜いて【事実婚したい理由】

          Mちゃん、パラグアイに行くってよ。【事実婚について③】

          学生時代の友人Mちゃんが来春、青年海外協力隊としてパラグアイに行くらしい。 いつかきっと、何か大きなことをやるオンナだと思っていた。でも彼女は知らない間に、こちらの想像の斜め上をいく決断をしていた。 シンプルにすごいなと思う。究極の「とりあえずやってみよう精神」がないとできないことが、海外移住と起業なんだろうな。その精神が私にはまだない。たまたま応募を見つけたとしても、そういう人生もあるよね〜で終わりだろう。 Mちゃんに最後に会ったのは2年前。「大人にも保健室があったら

          Mちゃん、パラグアイに行くってよ。【事実婚について③】

          若すぎる推しができた【事実婚②】

          できちゃった、推しが。デキ推し。 干支一回りくらい年のはなれた従姉妹と同学年、その事実に頭を抱える。 犯罪おばさんの爆誕である。 20代前半から中盤にかけて、とあるアイドルにのめり込んでいた私。 もう二度と推しはできないだろうと高を括っていた。 油断大敵。「勝つと思うな、思えば負けよ」座右の銘が骨身に染みる。 推しがいる生活は、いつでもどこでも自分の桃源郷が作れるから幸せだと思う。仕事が辛くても人間関係に疲れても脳内ハッピー。「あなたはあなたのままで良い。そのままのあなた

          若すぎる推しができた【事実婚②】

          守ってあげたい【事実婚について①】

          6月くらいから事実婚について少しずつ学んでいる。まだまだ知識は足りないが、私なりの事実婚“観“みたいなものがめきめきと立ち上ってきたから、ここに書いておきたい。 事実婚は「自立(=成熟)した女性」もしくはそれを目指す女性にとって必要な、「濃密なパートナーシップ」である。 一言にまとめるとこういうことだ。いきなり堂々宣言すると「未婚の女が偉そうに言って…」「事実婚してるけど私はそんな風に思わない」など、既婚者からの反論が聞こえてきそう。でも結論は最初にもってくる方がわかりや

          守ってあげたい【事実婚について①】

          子どもという名のトリガー

          実家の祖母がまたもや、薬に頼っている。 これといった基礎疾患がなく、あるとすれば高血圧くらいなのに、どういうわけか長年大量に処方されていた薬。新しいお医者さんが赴任してせっかく減らしてもらったのに、夕方の分を増やしてもらったらしい。 「飲んでる方が体調良い気がして」年々子どものように頑固になっていく祖母が、医学のプロ中のプロに粘り勝ちした瞬間だ。 彼女がよく訴えるのは「足が痛い」「頭が重い」の2つ。運動しろ、水分を摂れと父が何度言い聞かせてもどこ吹く風。仕事をすることで自然

          子どもという名のトリガー

          夫をずっと好きでいたい

          「彼と出会えたのは彼の母のおかげ」って、確かにその通りだ。彼が、今目の前にいる彼でなければ私は彼に惚れなかった。一寸の狂いもなく「彼自身」でなければ、私と彼の恋なんてこの世に存在しなかった。 容姿、雰囲気、言葉遣い、心遣い……すぽんとこの世に産み落とされた彼を、私にとっての「大好きポイント」が詰まった彼にしてくれたのは他ならぬ彼の母、姑である。 でもこの言葉には「彼と出会えたから愛する子供達にも出会えた」という続きがある。これも全くその通り。彼以外の男と結婚していれば、今

          こんにちは、世界

          やめた、プログラミング。やっぱり、書くことだ。 八木仁平さんの動画を見ていたら、進みたい道が勝手に決まってじわじわと楽しくなった。 その翌朝、おすすめに現れた懐かしい人。元婚約者と同じ名前のかわいい彼は、死にたくなったからパリに行くらしい。明日から。 思い返せば、彼を見つけたのは元婚約者と出会うほんの1ヶ月くらい前だった。あの出会いで私の人生は360度(え?)変わった。だからきっと今回の選択も私を変えるだろう。「変わっていくよ」そう暗示するために、死にたい彼は再び私の前に