その本は今の私に何%役立つ?
私は自己啓発やビジネス書を読むとき、目的を持って読む。
だから、最初から順番に読み進めることが、「全く」ない。
全章ちゃんと読むことすら稀だ。
自分が得たい目的を考えて、20%の時間で80%の効果を得るには、どこを、どう読めば良いかを考える。
何故か?
全ての本の100%が、「その時の自分」に消化できると思っていないからだ。
著者には伝えたいことがあるだろう。
私にも得たいことがある。
でも、両者が100%合致することなんて、ないと思う。
だから、私はその時の自分が求めるものを最初に考える。
私はこの本から何を学びたいのか?
目的や出口を持って本を読もうとすると、全く違う姿勢になることを感じる。
たくさん積み上げた本に対して、妻からこんなことを聞かれる。
「役に立つの?たとえば、どんなことか教えてよ。」
これはとても良い問いだと思う。
読むことと、自分の役に立つこと (役立てられていること、実践できていること) には凄く大きなGAPがあると思う。
目的を持って読んでいない本に対して意見を求められたときは、一般論で答えるから相手にも響かないことが多いのではないだろうか?
「この本は〇〇について語っていて、〇〇が大事だと気付かせてくれた。良い本だから勧めるよ!」
妻はこう言う。
「で、何になるの?」
・・・
知りたいだけなら好きに読めばよいと思う。
でも、自分の血肉にしたい想いがあるなら、読み方が違ってくるのではないだろうか?
あなたは知のコレクターになりたいのだろうか?
それとも、知を自分の行動に生かす実践者になりたいのだろうか?
同じ問いに対して、実践を通して自分の血肉になっている本なら答え方が違うはずだ。
「グループ全員の前で新しい技術を使ってもらうためのプレゼンをする時に、相手に如何に行動してもらうか、テーマの設定方法と伝え方を参考にしたら上手く行ったんだ。たとえば、・・・」
だから、私は目的を持って本を読む。
それが効率的なアウトプットにつながると思うから。
全部読む必要なんてないと思う。
1章だけだっていいじゃない?
何だったら、1行でもいい。
量は問題ではないだろう?
それが自分の役にたっているなら、たとえ1つのコトバだけであっても、その本を選んだのは成功だと思う。
これは、パレート分析などにおける経験側でも良く言われていることだと思うが、世の中にはニッパチの法則というものがある。
20%のことが、全体の80%を占める、というものだ。
私はこの割合にとても手触り感を感じる。
せっかく買った本、100%読まないと気が済まない感じはないだろうか?
学生時代の私は間違いなくそうだった。
最初から順に最後まで読む。それが当たり前だと思っていた。
でも、もし、その本に今の自分が欲している情報が20%の部分しかないのだとしたら、80%を読んでいる時間は無駄ではないのか?
味のしないガムを噛み続けているヒトがいたら、次のガムを勧めるのではないだろうか?
やらないことを決めるのは、やることを決めることより難しいと思う。
でも、数字で考えると、少し自分に対する説得力も増す。
100%、お前の希望を満たす本があると思っているのか?
Yesでないなら、何%だと思っているんだ?
必要なところを最適な方法で得る読み方を、お前はしているのか?
こんなことを自問して、私は本を読む。
だから、私は1章だけしか読んでいない本がたくさんあるけど、仲間とあの本がどーだといった話題がたくさんできているのだと思う。
本を読んだこと自体は、たぶん、あまり誇れるものはないと思う。
趣味をしているだけ。例えば、毎日映画を見ています!とあまり変わらないと思う。
でも、読んだ結果から何か取り組んでいたり、自分のマインドを見直しているようなヒトはすごく魅力的に感じる。結果なんて出ていなくたって、取り組んでいる姿が輝くと思う。
だから、私は目的を持って本を読む。
あなたは、いかがでしょうか?
(あとがき)
私も 興味があったり、時間があったら全部読みます(^^
でも、他にもやりたいことあるんです・・・。
それに、読んだ本を他の人にちゃんと説明できますか?
私は、その時はすごくためになったと思っても、3カ月後にはほとんど忘れていることが多かったので、ある時、この上ない虚無感を味わったことがあります。
実際、本を読むだけでは10%くらいしか定着しないそうです。
これはラーニングピラミッドなどでも説明されていて、私も手触り感がある数値です。
200ページの本を読んだとき、相手に説明できる情報はどのくらいありますか?私は相当しっかり読んだ本で頑張れば20ページ、といった感じだと思います。
こんな程度が人間の普通だ、ということを受け入れて、自分の役に立てるためにはどうやって読むか工夫してみたらどうだろうか?というのが私の考えです(^^
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