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赤城忠治/クレージー・ゲーム~隠れ名曲、名演コレクション。
今時、「星くず兄弟の伝説」といって連想するものは何なのかな?と考えてしまいます。
近田春夫さんの1980年に発売されたアルバム、そのアルバムにインスパイアされて制作され1985年に公開された手塚真監督の映画、もしくはその映画のサウンドトラックか?
それとも近年公開された映画「星くず兄弟の新たな伝説」か?とかが私は浮かびます。
まずは時間の経過通りに振り返ってみますね。
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・近田春夫『星くず兄弟の伝説』(COCA-11099/コロムビア)
CD文庫1500シリーズ。歌詞カードは折り畳まれたもの。ライナーなし。
画像をタップすると、映画「星くず兄弟の伝説」の予告編を見ることができます。
このアルバムはジャケットを制作していた時期にはまだタイトルが決まっていなかったらしく、アルバム・ジャケットにタイトルが入っていません。
演奏はハルヲフォンにいた高木英一さんが新たに組んだザ・ストライク(勿論、ネオGSのザ・ストライクスとは関係ありません)。
ちなみにこのアルバムからシングル・カットされたのはタイトル曲の「星くず兄弟の伝説」で、テレビ出演(「クイズ・ドレミファドン」)のパフォーマンスが某大手動画共有サイトにアップされていました(現在は削除されている模様)。
今回はその曲ではなく、フィルムスの赤城忠治さんが書いた曲のひとつ「クレージー・ゲーム」を取り上げます。
このアルバムの作詞は全曲近田春夫さん、「ガソリンの雨」、「オートマチック」、「星くず兄弟の伝説」に「クレージー・ゲーム」の作曲は赤城忠治さんで、他の曲は近田さんが作曲していますね。
あと、「星くず兄弟の伝説」のホーン・アレンジは新田一郎さんによります。他の編曲は近田さん自身です。
フィルムスのファースト・アルバム『ミスプリント』もコロムビアから発売されていましたが、実はメチャクチャ早い時期に『星くず兄弟の伝説』と『ミスプリント』は発売から1年ちょっとで廃盤になったのでした。
『星くず兄弟の伝説』と『ミスプリント』を買ったのはリアルタイムではなくて、中古で購入した記憶があります。
「ミュージック・ステディ」の「日本音楽全史」で近田春夫さんが取り上げられた後にでしたから、1983年の春くらいだったかな、と。
中古レコード屋さんではなく、デパートの催事場だったとも。
とにかく全曲が好きになりましたね。近田春夫&ビブラトーンズ『ミッドナイト・ピアニスト』と、3枚はホントよく聴きました。
一推しのムーンライダーズはバンドとしては活動しなかった1983年だったので。
そんな中でも「クレージー・ゲーム」は特別でしたね。締めの「みんな大嫌いさ!」という部分が特に。
そこまでに持っていく歌詞含めて最高だと今でも思ってます。
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・「星くず兄弟の伝説 FILM STORY BOOK」(小学舘)
画像をタップすると、映画「星くず兄弟の伝説」から「クレージー・ゲーム」が使用された部分を見ることができます。
1984年に映画「星くず兄弟の伝説」が制作されることを音楽雑誌(多分「ミュージック・ステディ」)で知ったのでした。
公開されてからは割と早く観たはずです。
サウンドトラックはSMSレコードから出ていたけど、スターダスト・ブラザーズ(高木一裕さんと久保田しんごさん)のシングル盤(これも「星くず兄弟の伝説」でした)だけ買いましたね。多分、浪人していた時期で貧乏だったからでしょう。
でも、フィルム・ブックはしっかり買って、今でも大切にしています。
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・『「星くず兄弟の伝説」/「星くず兄弟の新たな伝説」オリジナル・サウンドトラック』(DDCZ-2186/NEONTETRA)
それから大学に入って「よい子の歌謡曲」で「星くず兄弟の伝説」の記事を読んだり、近田春夫さんのファンと知り合ったりして、ものすごく時間が経ってしまいました。
近年、手塚真監督により「星くず兄弟の新たな伝説」が制作、公開され、めでたく『星くず兄弟の伝説』のサウンドトラックがボーナス・トラック収録の形でCD化されたのでした。
ちなみに「クレージー・ゲーム」は近田春夫さんとギターの江蔵浩一さん(ex.ピンナップス、Velvets From Luna)の2人でバックトラックを作った模様です。
2020年代に「ミュージック・ステディ 7号」に掲載されたサニィ久保田とクリスタル・バカンスの録音を聴くことができるとは!本当に感動です。
スクリーンの中の尾崎紀世彦さんと戸川京子さんは永遠ということを付け加えて終わります。
明日も隠れ名曲、名演コレクションにする予定です。
ではまたー。