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そのカタログみたいメニューブックで営業をしているんですか?それでは絶対に売上は上がりませんよ

宇宙一外食産業が好きな須田です。
 
引き続きメニューブックについての記事です。
 
多くの飲食店には、勿論メニューブックが置いてあります。
最近はデジタル化が進んで、メニューブックの重要性がないがしろにされている気がしていますが、デジタル化されていたとしても、紙面ではなく画面を見ることになりますが、いずれにせよ商品をオーダーすることになります。
ご自分で手作りしたメニューブックで営業をされている方から、知り合いやご親族でこういうことが得意な方にお願いして作ってもらいましたというケースから、グラフィックデザインの事務所にお願いしているケースもありますが、なんにせよ戦略的にメニューブックを活用して売上を獲得しようとしている方はほぼ皆無です。
ハッキリ言ってどのお店も、メニューブックと言う名称の「商品カタログ」です。
文字だけのものもあれば、写真が掲載されていたとしても、劣悪な画像を平気で載せています。
 
昨今の“インスタグラマーが撮影した方がもっと上手に撮りますよ”って言いたくなる、レベルの低い画像を載せています。
商品解説も何を言っているのかわからない内容が書かれており、全く商品のイメージが消費者には全くもって伝わらない時もままあります。
また、メニューブックを見ようと思うと、視線が紙面をあっちこっちへと行ったり来たりと、一向に商品を理解することが出来ないものなど、まぁそれは酷い在り様です。
こうなってしまう原因は、飲食店においてメニューブックとはどのような役割を果たすものなのか、そしてその役割を果たすためには、どのようなルールがあるのかを知らないために起こります。
メニューブックには、飲食店を繁盛させるための“明確な法則”があります。
なんなら、この章だけで1冊の本が書けるほど、法則に基づいたノウハウとテクニックがあります。
それらを認識していないから、売上が上がらないんです。
その「商品カタログ」以下のメニューブックで営業をしているから、売上が上がらない、集客が出来ない、口コミが広まらない、リピートが発生しないんです。
断言しますが、メニューブックを変えるだけで、もっと明確な言い方をする、メニューブックをまともにするだけで売上は劇的にあげられます。
この章で紹介する法則を導入するだけで、客単価を1280円から1880円にすることも、たった3日で客単価を500円もアップさせることもできます。
それくらい、とてつもない力を持っているのがメニューブックなんです。
さて、そもそもですが、メニューブックとはどのような役割があるのかを、真剣に考えたことがありますか?
飲食店を経営するのだからメニューブックは必要だよねと、深く考えることなくメニューブックを作っていませんか?
多くの方は、「メニューブックには予算をかけられないよ」と考えてしまっているため、満足な売上を確保できない状態になってしまっています。
あなたも、そのウチの一人じゃないですか?
「メニューブックなんて商品名と価格だけが載っていれば十分でしょ、それ以上何が必要だっていうの?」と、考えていませんか。
何度でも言いますが、だから売上が上がらないんです。
断言しますが、その考え方は大きな間違いです。
ここで重要なことをお伝えします。
「メニューブックとはお店の営業マンです。売上を獲得してきてくれる営業マンなんです。」
売上を獲得してくれる優秀な営業マンが欲しいですか?ヘタレな営業マンのまま営業を継続しますか?
断言しますが、苦労しているお店のほとんどは、カタログのようなメニューブックになってしまっているお店ばかりです。
カタログのようなメニューブックでは、絶対に売上は上がりません。
メニューブックの絶対的な法則にもとづいて、セールスの仕組みを構築することです。
心理学をベースにした、鉄板の法則を学ぶべきです。
この考え方がないので、カタログのようなメニューブックで営業をしてしまいます。
セールスがないメニューブックは、全て商品カタログです。
家電量販店に行って家電のカタログを貰ってきてください。
この製品はこのようなスペックがあります、この製品はこういう使い勝手が出来ますと謳っていますが、それを真剣に見ながらどの製品がいいのかを検討しています。
そして何かを決めますが、決めきれない場合にはお店に行って店員さんにこう聞きます、
「ところで、この中で一番いいものはどれですか?」
「いいもの」の概念がわかりませんが、でもこの漠然としたオープンクエスチョンを投げかけて、店員さんが「お客さまのご家庭ならこれが一番いいと思いますよ、お勧めです!」と言われたものを多くの場合買っています。
そうなんです、カタログにはセールスの仕組みがないから、何を買えばいいのかわからないんです、悩んでしまうんです、その結果、店員さんに聞いて「一番いいもの」という質問で自分にピッタリとおすすめされたものを買うんです。
蔵庫なら10万円以内に、洗濯機は15万くらいまでなら、テレビだったら20万円ぐらいは出さないとなぁとか、こんな予算感で家電製品を買っていると思います。
このように人は誰もが何かを購入する時に予算感をもって商品を選びますが、その予算感の中でどれを買えば“一番いいのか”を模索して商品を買っているんです。
この心理構造を認識していないから、カタログのようなメニューブックで営業をしてしまうんです。
前回の記事でもお伝えしたメニューブックの役割は、「悩ませない」「惑わせない」「決めさせてあげる」この3つです。
「ウチの店に来たらこれとこれを食べて行ってくださいよ」「ウチの店はこれが一押しなんですよ」「ウチの店のこれはお得で絶対に損させませんから」と、商品選びを楽にさせてあげることが、絶対の必須の役割なんです。
商品を選ぶということは、楽しいことでもありますが、同時に苦痛でもあるんです。
何かを決めるということは、「責任を負う」ことでもあります。
「選んだ商品が美味しくなかったらどうしよう」「自分の選択が間違っていたらどうしよう」「不味いものでも我慢して食べないとなぁ」「ハズレた時に一緒にいる人になんて思われるかなぁ」などと、沢山の恐怖と戦ってメニューをみています。
あなたも初めて行ったお店では、同様の考えを持っていませんか?
我々は外食マンなので、興味の方が勝って「これってどんな感じだろう、頼んでみよ!」となりますが、一般消費者は、普通の人はこうはなりません、我々外食マンだけの特異な現象です。
商品を選ぶことは楽しい瞬間でもありますが、同時に恐怖でもあり責任を負う作業でもあります。
この消費者の心理を理解していないために、メニューブックをぞんざいに扱ってしまいます。
だから優しく「この商品を選んでくださいね!」「この商品が美味しいですよ」「この商品がおすすめですよ」「これが一押しで人気商品なんですよ」と、瞬時に伝わるようにする必要があるんです。
だから「メニューブックはお店の営業マン」なんです。
優秀な営業マンはお客さまの要望を引き出し、的確に自社の商品をおすすめして、感動を提供します。
飲食店においては、その役割をメニューブックが行います。
メニューブックを開いた瞬間に、お店のメッセージが的確に伝わることが重要です。
あなたが商品を通じてお伝えしたいメッセージが、伝わることがとても重要です。
商品のストーリーを公開して、あなたのメッセージを伝えましょう。
次回は、具体的なメニューブックをつくる際のノウハウをお伝えします。

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