腸活と美容
皆さん、こんにちは。
スマクリ美容皮膚科です。
今週も皆さんに美容に関するコンテンツをお届けいたします。
今週の記事は最近非常に話題の
"腸活"
についてお話をさせていただきます。
腸活と健康と美容は切っても切り離せない関係にあるのは皆さんご存知でしょうか?
肌荒れ/吹き出物等の肌トラブルの原因が、
腸内環境/腸内フローラが乱れていることが
原因だったりすることも多々あるんです。
今回はなぜ腸が美容にとって大切なのかについてを、順を追って説明をさせていただきます。
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なぜ腸が大切なの?
皆さんは先ほど出てきた「腸内フローラ」という言葉ご存知でしょうか?
あまり聞きなじみのない言葉なので、全く知らないという方も多いかと思います。
腸内フローラとは、腸内に存在する腸内の微生物群のことで、私たちの体に約100兆個もの微生物が生息しているのですが、
その体の大半を占めているのがこの腸内フローラとなります。
腸内フローラにいる細菌は?
腸内フローラには一体どんな細菌が生息しているのでしょうか。
腸内フローラは善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類が存在しており、
この3種類の菌のバランスが
「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」
であるのが理想といわれています。
そもそも善玉菌と悪玉菌と日和見菌とはどういうものでしょうか?
解説いたします。
善玉菌
善玉菌とは腸内細菌のうち体にとってよい働きをするものをいいます。
善玉菌とは言わずと知れた人気者、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸菌の3種類が善玉菌の代表なのですが、なんと善玉菌の99%はビフィズス菌なのです。
これらの善玉菌は腸の中で糖や食物繊維から
酪酸、酢酸、プロピオン酸といった短鎖脂肪酸という
大腸の粘膜細胞のエネルギー源となる弱酸性の物質を多く産生します。
この短鎖脂肪酸は体にとって非常に良い働きをしてくれる物質です。
具体的な働きとしては、腸内を弱酸性に保つことで悪玉菌の活動を抑制したり、
大腸のぜん動運動を促進して便通を良好にしたり、
殺菌・抗炎症作用とともに腸のバリア機能を高めたり、
腸管の粘液の分泌や水・ナトリウムなどの吸収を促したりと、非常に多岐に渡ります。
悪玉菌
悪玉菌の代表格は大腸菌(有毒株)やブドウ球菌、ウェルシュ菌です。
これらの菌は腸に運ばれた食べ物を分解し有害物質を作り出します。
有害物質はアンモニアやフェニル酸、インドールといった物質で、臭いのもとにもなります。
これらの有害物質は吸収され体全体に巡ってしまいます。
また、悪玉菌は善玉菌とは反対のアルカリ性の物質を産生します。
そして、善玉菌が少なくなり短鎖脂肪酸が少なくなり先ほどあげたような便通等が良くなるなどの体への良い働きがなくなってしまうのです。
そして悪玉菌が増えることにより老化が促進されたり、発がん、アレルギー、高血圧、糖尿病などのリスクが高まってしまう等の悪影響もあるため、悪玉菌はまさに美容の大敵です。
日和見菌
日和見菌とは、自分たちにとって悪い環境の時はただひたすら静かに耐えているのですが、いざ自分たちに有利な環境になったら一気に増殖して悪さをする細菌です。
健康な腸の中では特に悪さをしないのですが、一度バランスが崩れてしまうと悪玉菌として働いてしまう恐ろしい菌です。
代表的なものとしてバクテロイデスや大腸菌(無毒株)、連鎖球菌等があります。
pH(酸性/アルカリ性)と肌の関係
悪玉菌が増えてしまうと腸内フローラの乱れによってアルカリ性の有害物質が体中をめぐってしまうことで体内のpHバランスも崩れ、体全体が普段よりもアルカリ性になります。
そして体全体にアルカリ性の有害物質が行きわたってしまうことで肌に悪影響を与えてしまうのです。
正常よりもアルカリ性であることが肌に悪影響を与えてしまう理由は、酸性マントルという層がアルカリ性によって破壊されてしまうからなのです。
酸性マントルとは皮膚の表面で様々な常在菌が作り出す弱酸性の薄い層/お肌のバリア機能のことです。
弱酸性の商品がお肌に良いというのは聞いたことはないでしょうか?
弱酸性が健康なお肌の状態に近い状態のため、その逆のアルカリ性の有害物質が体全体をまわってしまうのが悪影響になってしまうのです。
そして、この酸性マントルという弱酸性の薄い膜にはたくさんの体を守ってくれる微生物が生息しているので、この状態が崩れてしまうと皮膚のバリア自体も弱くなってしまうのです。
その結果、肌は乾燥や感染、炎症などのリスクが高まり、肌荒れにつながってしまうのです。
腸内から吸収されたアルカリ性の毒素は、酸性マントルを中和してしまいお肌のバリア機能を阻害してしまいます。
どれほどお肌の保湿をしても、日焼け止めを塗っても、ターンオーバーを促進しても、この酸性マントルのお肌のバリア機能が壊れてしまうと、効果は大きく下がってしまいます。
酸性マントルだけじゃない?腸の有害物質の悪影響とは?
腸から産生した血中の有害成分は酸性マントルを破壊してしまうだけではありません。
有害物質そのものが細胞に攻撃し細胞に炎症反応を起こします。
炎症反応によって細胞から産生されるシグナルをメラノサイトが受け取ることによって、メラノサイトからメラニンが生成されてしまします。
どれだけ日焼けに気を使い日傘、日焼け止め、アーマーをしても、メラニンが生成されてしまっては元も子もありません。
日光に浴びることが少ない体の部位でも、なんだかシミやくすみができてしまっている場合はこの内側からのシミが関係しているかもしれません。
有害物質が血液に乗って全身をめぐるのは美を目指す人々の天敵と言えるでしょう。
有害物質を生じさせないためにはどうする?
では、シミを作らない美肌のためには、どうすればいいのでしょうか。
それは、有害物質をなるべく作らせず、血液に吸収されないようにすればいいのです。
ポイントは有害物質を作らせないこと。
そして有害物質をなるべく生成させないためには
腸内フローラのバランスを整えることが大切です。
正常な腸内での善玉菌と日和見菌と悪玉菌のバランスは
善玉菌:日和見菌:悪玉菌
2 : 7 : 1
と言われています。
このバランスを整えることで、有害物質の過剰な発生を抑え、かつ正常な便通を促すことで美肌に保つことができます。
それによって有害物質が吸収されにくくなり体内のpHを正常に保つことができるのです。
まとめ
今回は腸内フローラと美肌の関係について記事にしました。
腸内フローラのバランスが崩れると有害物質が体内をめぐり、お肌のバリア機能を壊したり、
内側からメラノサイトが刺激され、シミのもとになるメラニンが生成されてしまうのです。
次回はこの腸内フローラをどうすればより正常に保てるか、腸活について解説したいと思います。
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