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恋愛小説を読んでお金の使い方を考えさせられた💸

吉川トリコさんの『余命一年、男をかう』を読みました。
これぞ小説、って感じがして好きでした。
一風変わった恋愛小説を求めている人におすすめです📖
この本はインスタで見かけて、タイトルとパケに惹かれて購入しました🛒

お金の使い方について考えさせられるし、生き方の話でもあります。


あらすじ


趣味はキルトと節約の主人公・唯は、がんで余命一年と宣告を受けます。
病院で出会ったピンク頭の男にいきなり「金貸してくんない?うちの家族、金なくてヤベーって感じなんっス」というノリで声をかけられます。
七十万でその男を買うことにした唯は、節約節約で切り詰めて生きてきた分の娯楽を一気に体験していきます。


お金の使い方


余命を宣告され、残りの命で恋をする。
余命ものの恋愛小説なのに、読んでいて考えさせられるのは命の尊さではなくお金の使い方。
この本を読んで、わたしはこの一年でお金ともう一歩距離を詰めて向き合うことにしました。
なんて本なんだ。(笑)

節約の鬼である唯をみていると、わたしってなんなの?という気持ちになりました(笑)
年末に京都でホテルをとり、食べたいものを食べまくり、本を買い浪費を繰り広げているわたしは節約とは真反対にいる。

ご自愛のための旅だったのに、自分のやっていることが何なのかよくわからなくなって。
なんの目的もなくお金を消費することへの戸惑いで胸がいっぱいでした。
わたしってなんなんだろう。
お金を使うってどういうことなんだろう。


カテゴライズ

目の前の相手を単純にカテゴライズしてのんとなくの理解で済ませようとするのはわかりやすくて楽かもしれないが、それだと多くのことを取りこぼしてしまうんじゃないかーーそんなふうに考えるようになったら、そっちを探らずにはいられなくなった。

p255

ピンク頭の男の心中です。
主人公・唯は人をカテゴライズする癖のある人なのですが、「こういう人」とレッテルを貼られるのってなんとも言い難い苦しさがありますよね。

新卒の頃、上司が「やっぱり運動部出身の人を採用しないとダメですね」と言われた文化部出身のわたしは肩身か狭かったです。
自分の理想通りに動いてくれる部下が欲しいだけだなのに、文化部出身だからダメ、と一方的に言うのは無礼だし、腹が立ちます。

小説内では唯のカテゴライズ癖にイラつく周囲の人間の心も描かれていています。
唯はむしろ良いと思って言っていることだったりするので、その噛み合わなさや、伝えても伝わらないもどかしさ、苛立ちがストレートです。

唯自身、「独身の女=可哀想」というレッテルを一方的に貼られ、女というだけで昇進も望めない社風を耐えるしかないひとりなのです。
かと言って、わたしはカテゴライズなんて全くしません、なんて言い切れないです。
めちゃくちゃ気を使っているけど、カテゴライズしないと複雑すぎるから、気付かぬうちににレッテルを貼っていることがあるはずです。

自分自身にレッテルを貼って閉じ込めてしまうこともあります。
全てのことに自覚的にいるのは限界があるので目指しませんが、他人に指摘された時、気付いた時は真剣に考えて、必要なら謝れる心の柔らかさは死守したいです。

搾取

「みーんなだれかに搾取されながら金を稼いできて、俺らのとこに憂さ晴らしに来てくれる。搾取し搾取されて、みんな加害者で被害者。もうわけわかんない。それでもこのしょうもない世界になんとかしがみついて生きてんだ」

p299

ほんとに、わけわかんなくなる!
自分さえ我慢すれば収まる、そんな精神で生きていたわたしは人から舐められやすかったし、相手に振り回されて搾取されてきました。
搾取されるのが気に食わなくて、耐えられなくて、なんとか脱出してきましたが、それはこの世界でなんとか生きていくために必要だと思ったから。
傷つけられる一方じゃいられない。

人間関係で搾取されることはなくなったけど、社会の構造的に搾取されていると言わざるを得ない。
でもそれで受けている恩恵もあって、ここから出たいとは思わなくて。

搾取される状態。
搾取する状態。
搾取されない状態。
この絶妙なバランスを無意識的にとりながら生きているんですよねぇ。


お金と向き合う


唯のお金の使い方はハッキリしているんです。
将来のために無駄な出費は抑えて節約、投資で増やす。
余命が一年しかないのならそんなことをする必要はないし、今持っているお金を使い切る。

こんな究極の二択で生きれたらいいけれど、わたしたちは明日死んでもいいように生きながら、一生生きても大丈夫なように備えなければならない。


2023年6月にわたしはお金の使い方について方針を決めたことをnoteに書いていました。

明日死んでも後悔しないような毎日を送るのは難しいけど、概ね満足できるくらいを目指したい。
そう思ってこの一年半、過ごしてきました。

だけど、「概ね満足」を達成して「しっかり満足」を目指したくなったのかもしれない。
お金を使うことへのニーズもこの一年てガラッと変化しています。
お金の使い方を改めてアップデートする時がきたのだなぁ、と思います。

今年の目標のひとつに「お金ととことん向き合う」を掲げています。
とりあえず、クレカの管理が適当なので、何に使ったのか分かるようにしていきます🥺
そして、今までのわたしとお金の付き合いを振り返ってみるのもいいかもしれません💭


長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました🦥🤍

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