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熊野古道にも惹かれて。 〜デュアルピルグリムへの道〜

皆さんこんにちは!!そーまです!
今回は熊野古道について書いていきたいと思います!!

また熊野古道とカミーノ・デ・サンティアゴ(カミーノ巡礼)を巡礼することで達成する、「デュアルピルグリム(二つの道の巡礼者)」についても書いていきたいと思います!!

その前に、私が世界一周中に行ったカミーノ巡礼の記事が実質的な前編になるので、ぜひ読んでみてください!
↓↓↓


熊野古道とは?

そもそも熊野古道(くまのこどう)とは、日本の和歌山県を中心に広がる巡礼道のことで、紀伊山地の霊場と参詣道の一部として、2004年にユネスコの世界遺産に登録されました。熊野古道は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)を結ぶ道として古くから使われており、宗教的な巡礼の道として重要な役割を果たしてきました。

今年で世界遺産登録20周年!!

歴史

熊野古道の歴史は平安時代にさかのぼり、多くの人々が熊野三山を目指して歩んだと言われています。特に、平安時代から鎌倉時代にかけては、天皇や貴族も熊野詣(熊野への巡礼)を行うなど、広く信仰を集めました。

見どころ

熊野古道には多くの見どころがあります!主なものをいくつか挙げると、、

  • 熊野三山:熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社は、それぞれ独自の歴史と文化を持ち、巡礼者にとって重要な場所です。

  • 那智の滝:那智大社の近くにある那智の滝は、落差は133メートル。日本三名瀑の1つに数えられている滝です。

  • 道中の石畳:古道の一部には、石畳が敷かれた美しい道があります。これは昔の巡礼者が歩いた道そのままの姿を残しています。

これらは後ほど詳しく紹介したいと思います!

熊野古道は、単なる観光地ではなく、歴史的、宗教的な価値を持つ場所です。古代から現代まで多くの人々がこの道を歩き、心の平安を求めてきました。そのため、熊野古道を訪れる際には、歴史と文化への理解を深めることが重要です。

熊野古道は、自然、歴史、宗教が融合した特別な場所であり、日本の文化を深く理解するための貴重な体験を提供してくれるのです。


デュアルピルグリムとは?

次に「デュアルピルグリム」とは、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路である「カミーノ・デ・サンティアゴ」と、日本の「熊野古道」両方を巡礼した人に与えられる称号です。

日本語では「二つの道の巡礼者」とも言います。

これは、二つの巡礼路が提携を結び、相互の文化的・歴史的な交流を促進するために設けられた特別な制度です。

デュアルピルグリムのロゴ

熊野古道とカミーノ・デ・サンティアゴは、いずれもユネスコの世界遺産に登録されており、世界遺産の中でも「道」が登録されている世界遺産はこの2つしかありません。
両者は、宗教的・精神的な巡礼の場として多くの人々に親しまれており、この二つの巡礼路が提携を結ぶことで、巡礼者に新たな体験を提供し、異文化間の理解と交流を深めることを目的としています。

この2つの道を歩く事で、「デュアルピルグリム」の称号が与えられます。

熊野本宮大社にはカミーノ巡礼の石像が!!
2つの道のコーナーもある

詳しくは以下のウェブサイトに載っております↓↓↓

デュアルピルグリムの取得方法

デュアルピルグリムの称号を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

カミーノ巡礼
下記のうち、いずれか1つの巡礼を達成する。
 1、徒歩または馬で少なくとも最後の100km以上を巡礼する
 2、自転車で少なくとも最後の200km以上を巡礼する
巡礼路の終点であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂で、巡礼証明書を受け取る。

熊野古道巡礼
下記のうち、いずれか1つの巡礼を達成する。
 1、徒歩で滝尻王子から熊野本宮大社(38km)まで巡礼する
 2、徒歩で熊野那智大社から熊野本宮大社(30km)までを巡礼する
 3、徒歩で高野山から熊野本宮大社(70km)まで巡礼する
 4、徒歩で発心門王子から熊野本宮大社(7km)まで巡礼するとともに、熊野速玉大社と熊野那智大社に参詣する
各神社や関連施設で必要なスタンプを集める。

これら両方の巡礼を完了すると、それぞれの巡礼地で証明書を受け取ることができます。これによりデュアルピルグリムの称号が認められ、特別な証明証が発行されます。

共通巡礼手帳とスタンプの集め方

熊野古道の巡礼者は共通巡礼手帳という巡礼者のパスポートにスタンプを集めながら歩いていきます。

共通巡礼手帳

共通巡礼手帳の片面は熊野古道、もう片面はサンティアゴ・デ・コンポステーラの道のスタンプ台紙となっており、それぞれの道中に設置されているスタンプを集め、歩いた道のりを記録していきます。 熊野古道での巡礼を達成するためには、熊野本宮大社の札所の横にあるスタンプ台でスタンプを押す必要もあります。

この共通巡礼手帳は無料で、先ほど紹介したホームページに共通巡礼手帳の置いてある場所が載っています。自分は田辺観光案内所でゲットしました。

またコースそれぞれ必須になっているスタンプが一覧で見えるパンフレット・PDFもあり、そこに載っている場所のスタンプを押して巡礼をしていきます。
スタンプの場所はGoogle マップで「押印所」と検索すると出てくることもありますし、実際にその場所に行ってみると、わかりやすい場所に設置されています。

下に必要なスタンプが載っているPDFを共有しておきます↓↓↓

巡礼での持ち物

熊野古道を巡礼するにあたっての持ち物としては、基本的にはハイキングや登山で必要な持ち物で良いと思います。

それプラス、以下の物を用意すると良いでしょう↓
・共通巡礼手帳
・歩きやすい&滑りにくい靴
・トレッキングポール(使い慣れてる人のみ)
・雨具(カッパ)
・参拝するときの小銭

私自身は7キロしか歩いてませんでしたが、歩いた所感としては、ぬかるんでいる場所が多かった印象です。石畳のところもあって、滑りやすい場所もありました。また山を上がったり下がったりの繰り返しでもあるので、やはり靴選びはかなり重要と感じました。
ちなみに私自身は普通のスニーカーで歩いていたので、靴がぐちゃぐちゃになってしまいました。笑


私の巡礼

ここからは私自身の巡礼について書いていきたいと思います!!

先ほど紹介したように、熊野古道の巡礼は4つのルートがあります。その中でも今回は、徒歩で発心門王子から熊野本宮大社(7km)まで巡礼するとともに、熊野速玉大社と熊野那智大社に参詣する、4番ルートを選択しました。

本当ならば、もっと長い距離を歩きたかったのですが、正直熊野古道は交通費や宿代、食事代が高いのがネック。巡礼宿はなんと1泊1万円以上します、、(ちなみにカミーノ巡礼の巡礼宿は1泊2500円前後)
なので1番早く&安く済むルートを選びました!

1日目(発心門王子〜熊野本宮大社)

まず1日目は前半の巡礼部分を行いました。スタートは発心門王子と言う場所で、そこから7キロ歩いたところにある熊野本宮大社へ向かいました。

スタートの発心門王子

道中にもスタンプを押す場所があるので、そこでスタンプを押しながら、また自然を楽しみながら、熊野古道歩をきました。
7キロしか歩かなかったので、本当にあっという間に巡礼は終わってしまいました。カミーノ巡礼とは比べ物にならないほど楽で、少し物足りないです。笑

こんな感じでスタンプを押していく
蘇生の森 熊野古道
このような石畳の場所もある

発心門王子〜熊野本宮大社までの時間の目安としては2時間前後を見ておくと良いでしょう。ちなみに私は歩くのが非常に早いので、2時間強を予定していたところが1時間半で7キロを歩いて、熊野本宮大社に着いてしまいました。流石に飛ばしすぎました笑

休憩無しで歩いたら、めちゃくちゃ早くついた笑

この日は熊野本宮大社大斎原をメインに訪問しました。

熊野本宮大社は、熊野三山の一つとして知られています。この神社は、古くから熊野信仰の中心地として、多くの巡礼者を迎えてきた場所。その歴史は非常に古く、特に平安時代から鎌倉時代にかけては、天皇や貴族も熊野詣を行うほどの信仰の場でした。
1889年の大洪水で元の社殿が流されたため、現在の位置に再建されました。

熊野本宮大社

特に注目したいのは、熊野信仰の象徴である八咫烏(ヤタガラス)です。三本足のカラスで、導きの神様として信仰されています。そう、日本サッカー協会のエンブレムになっているのがこの八咫烏です!熊野本宮大社周辺には多くの日本代表グッズもありました。

八咫烏についての説明
日本代表の展示コーナーもある

次に紹介するのが、熊野本宮大社の旧社地である大斎原(おおゆのはら)です。この場所は、かつて熊野本宮大社があった神聖な地であり、現在もその歴史的な価値が色濃く残っています。

1889年の大洪水によって、熊野本宮大社の社殿は流されてしまいましたが、大斎原には日本最大級の大鳥居が立てられ、訪れる人々を迎えています。この高さ約34メートルの大斎原大鳥居は、本当に大きくて迫力がありました!

大斎原大鳥居
デケェェェェェ!!

2日目(熊野速玉大社、熊野那智大社)

2日目は巡礼の後半部分である、熊野速玉大社熊野那智大社を訪問しました。

まず訪問したのは熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)。和歌山県新宮市に位置し、熊野三山の一つとして重要な神社です。
神社の境内には、樹齢1000年以上とされる「ナギの木」があり、この木は縁結びの象徴とされています。訪れる人々は、この木に触れることで、良縁や幸運を祈ることができます。熊野速玉大社は、美しい朱色の社殿が特徴でもあります。

熊野速玉大社
ナギの御神木

次に訪問したのが、和歌山県勝浦町に位置する熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)。熊野那智大社までは、かなり階段を上るので、皆さん頑張ってください!

熊野那智大社

境内にはヤタガラスが石になったといわれる「烏石」や、樹齢約850年の大楠もあります。大楠の根元は空洞があって、くぐることも可能です。

樹齢約850年の大楠

また、ここでの一番の見どころは、やはり那智の滝
熊野信仰における重要な聖地であり、その落差は133メートル、落ち口の幅は13m、滝壺の深さは10mで日本三名瀑の一つに数えられています。個人的にこのレベルの滝は初めて見たので、非常に圧倒されて感動しました!
300円を払えば滝の近くにある舞台で滝を間近に見ることも出来ます。

この迫力は本当にすごい!!

最終日(田辺観光案内所)

最終日は1、2日目で熊野古道の巡礼に必要な条件を達成し、デュアルピルグリムの認定証を申請&受け取るために、紀伊田辺駅に隣接している田辺観光案内所に行きました。デュアルピルグリムの申請は日本だと熊野本宮大社でも申請をすることが可能です。

田辺観光案内所

案内所にいるスタッフの方にデュアルピルグリムの申請をしたい旨を伝え、共通巡礼手帳とカミーノ巡礼の時に使ったクレデンシャルを提出し、認定されるのを待ちます。

言い忘れていましたが、申請をするためには、カミーノ巡礼の巡礼手帳であるクレデンシャルの提出も必要ですので、熊野古道を巡礼するときには、忘れずにクレデンシャルを持ってくるようにしてください!(カミーノ巡礼でもこの共通巡礼手帳を使った場合は共通巡礼手帳のみでOK)

熊野とカミーノの巡礼手帳
集めたお互いのスタンプたち

しばらくすると認定証を受け取ることができます。和紙でできた認定証には、自分自身の名前と巡礼した日付が毛筆で刻まれており、非常に達成感があります。

イェイ!!

また、認定証とともに「認定者バッジ」も受け取ることができました。さらには期間限定で共通巡礼達成の認定証を入れる「紙筒」も もらうことができました! これは2025年の3月末までらしいので、欲しい方はぜひこれまでに 巡礼を達成してみて下さいね!

上にあるのが認定者バッジ
左にあるのが紙筒

HPにも載りました!!

デュアルピルグリムを達成すると、専用ホームページにも載ることができます。ホームページには名前と国籍、どの巡礼の道を歩いたかと達成した日が掲載されます。ここに載れた事は私自身、非常に誇らしく思います!

下にホームページのURLを載せておきますね。


まとめ

さぁ今回は熊野古道巡礼デュアルピルグリムについて振り返ってみました。皆さんはいかがだったでしょうか?

私自身、カミーノ巡礼はクリスマス前後、そして熊野古道巡礼は私自身の誕生日に行うことができました!
どちらの巡礼も最低条件ラインでの達成でしたが、それでも何かを達成する喜びは、本当に感無量でやりがいがありました。どちらの巡礼も楽しかったです!!

ちなみにデュアルピルグリム達成者はまだ世界に6000人前後しかいないとされています。日本人の達成者も1000人もいかないらしいので、 ぜひ皆さんもチャレンジしてみて下さい!!

これからも旅を続けていきたいと思います!

それではまた👋


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