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数学4点でも何とかなる
ある日、電車に乗っていたら、
私の近くで女子高生と思われる女子3人が集まっておしゃべりしていた。
3人は同じ高校に通っているのか。
学校であったできごとを楽しそうにしゃべっている。
私にもあんな時代があった…。
高校、大学を経て社会人になり、あれから結構時間がたったなと感じる。
あの頃に戻りたいような戻りたくないような、
色んな思いがあるけれど懐かしく感じる。
もっと時間を大切にしながら過ごすべきだったのかな。
勉強を頑張るといっても、もっと色んな人のアドバイスを聞くべきだったのか。
少し後悔していることが次々と頭の中に浮かんでくる。
この後悔はどうやらなくなるだろうかと考え始めると、だんだん暗い気持ちになってきたので、楽しかったことを思い出すようにした。
駅や電車での思い出はいくつかある。
高校に入って何となく仲良くなった友達と話したり、
高校は別の学校に通っていたが、中学の時に仲良かった友達と久しぶりに会った時に近況報告したり、あれこれ楽しく話していた。
彼女たちを見ていると当時の自分を思い出す。
彼女たち中の1人が、
「高校に入る前は数学わりと得意だったのに、
この間のテスト26点だったわー(苦笑)」
なんて言っていた。
内心はショックだったみたいだが、誰かに聞いてほしかったのか自虐的に話していた。
私も同じような経験があった。
私も彼女のように明るく友達に話せたら落ち込みすぎずすんだだろうに。
当時の私にはプライドが邪魔して何をやるにも空回りしていた記憶がある。
私も高校入ってすぐの数学の模試で、
150点満点中4点をとってしまったことがあった。
問題は難しく感じたが、まあまあ解答欄を埋めたので、数十点ぐらいはとれているだろうと思っていた。
だが、採点された解答用紙を見たら「4点」で、
これまでの学生生活の中で過去一の最低点をとってびっくりした。
ショックを感じるどころか呆然としてしまった。
「私なんて4点だったのに、26点もとれたなんて全然いいほうだよ」
と、彼女と知り合いだったら輪に入って言ってやりたかった。
私がテストで4点をとったことを笑い話にして友達に話す余裕はこの時にはなかった。
当時の友達とテストの話をしていた時、
「ヤバすぎて言えない点数とってしまったわ(汗)」
なんて話していたが、内心はひどく焦っていた。
他のみんなよりも遅れが出ている。
どうしたら追いつけるか。
このまま落ちこぼれてしまうのか。
大学には行きたいのに。
あれこれ思っていたが、
私が単に数学における基礎力がなかった話なのと、正しく解答するための対策が不十分なだけだったと後に気づいた。
分からないことがあれば先生に質問しに行くようになったのと、オススメの参考書や勉強法を教えてもらうことにした。
誰かに頼ったら何とかなるもので、
それからは数学の成績が少しずつ上がっていき、最終的には大学にも進学できた。
26点の彼女もきっと大丈夫。
「捨てる神あれば拾う神あり」
その時はショックな出来事で、その出来事を嘲笑う誰かが仮にいたとしても、素直に助けを求めていたら別の誰かが手を差し伸べてくれる。
社会人になった私もまた意固地になってないか考えさせられた。
自分の置かれている現実をうけとめて、
自分の力だけでは不十分だと思ったら、素直に誰かに助けてもらうようにしたい。
それも人間にとっての大事なスキルの1つなんだろうなと感じた。
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