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絵本、落ちつく場所のこと

約10日ぶりの、ひとりの休日。
いつもの本屋さんに行って、書架を眺めているだけでしあわせな気持ちになる。

しみじみ、
わたしはひとりが好きだなぁと思う。
でも、それはきっと大切なひとがいるからこそのしあわせなのだ。
頭では分かっていても、ひとりになれる多幸感は何ものにも代えがたい。
夏休み中ずっと家族と一緒というわけじゃないのに、10日ひとりになれなかっただけでこの有り様だ。

きっと贅沢なんだろう。
そう思いつつ、やっぱり嬉しい。本屋さんの書架をゆっくり見るのも久しぶりなのだもの。

前から気になっていた、カーサブルータスの最新号があまりに素敵で買うことにする。



タイトルも、中身もとっても素敵だった。
雑誌ってたいてい一回見て満足してしまうからあまり買わないのだけど、これはずっと手元に置いておきたいな、と思って……

大人も深読みしたいこどもの本。
好きな絵本や児童書がこれでもかというほど載ってて、眺めているだけで楽しい。

美術展も載ってて、
なかでも『スイミー』の世界を体感できる水族館はとっても素敵だった……


スイミー、とても好き



(行きたいけれど行ける距離じゃない……近くでやってくれないかな、と思ってしまうくらい)

『クマのプーさん』や『エルマーの冒険』(こちらの展示も、とても気になる…)『魔女の宅急便』のこと。
ショーン・タンさんのインタビューもあった。
(文字のない移民の絵本『アライバル』はとても好き。他の本だと『エリック』もよかった)

有名な本もたくさんあるけど、
最近の知らない絵本もある。
『まよなかのゆうえんち』とか。表紙が綺麗で、タイトルからして気になる。

絵本って、とても奥が深い。
子供の読み物だと侮っていけないと知ったのは、江國香織さんのエッセイを読んでからだったような気がする。
(『絵本をかかえて部屋のすみへ』だったかな)

絵本はたやすく現実を越えて、ひとを異界に迷いこませる普遍的な力がある。
絵本も、もちろん児童書も。
ああ、『長くつ下のピッピ』もとても好きだったなぁ。学校の図書室を思いだす。
特定の児童書は簡単に、学校の図書室に結びつく。窓から差しこんでいた光や、整然と並んでいた机。書架に置いてあるたくさんの本。

勤めている図書館は公共図書館だから、図書室よりはずいぶん広い。
図書室は、当時から学校のなかで一番落ちつく場所だった。

大人になった今は、
図書館のなかがいちばん落ちつく。
図書館とか美術館とか。
ずっとこの先も変わらずに好きな場所なんだろうな。


絵本の特集を眺めながら、幼かった頃の自分と出会い直せた気持ちになった。


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