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短編小説集

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1.2.3の文学短編集です 読み切りものなど
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記事一覧

思い出売り

 みのるは重い瞼を開けると、じめついた空気の中ゆっくりと身体を起こした。身体中に鉛のよう…

1.2.3
3か月前

鏡の少女

 私は今、病院でベットに横たわりながらこの文章を書いています。76歳になる私は末期のがんを…

1.2.3
3か月前
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死刑囚

 僕はあと30分で首をくくられる。 独房の窓から澄んで青く透明な空を見上げながら、僕は物思…

1.2.3
3か月前

短編小説 遠い昔

「あなたか変わらないわ、昔から」 「僕達が、まだお互いを向いて見つめあっていた頃のことさ…

1.2.3
3年前
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短編小説 僕は君を

不思議な男だな 君は 何を考え、狙ってる?           僕は君このとを生まれる前から知…

1.2.3
3年前
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短編小説 好きな人との初体験

少しお聞きしたいんですけれど、 皆さんの好きな人との初体験は何歳の時でしたか? まだだ、…

1.2.3
4年前
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短編小説 死刑囚

僕はあと30分で首をくくられる 独房の窓から、澄んで青く透明な空を見上げながら 僕は物思いにひたっていた 恐怖は感じなかった ただ、不思議と解放感だけが漂っていた 貧しい街の貧しい家に生まれた僕は 小さい頃からそれしか知らなかった 唯一の心の慰めは家族だけだった 妹と母親との3人暮らし 父親は見たこともない ただ物心ついたころから、よく母が悲しげな顔で ボロボロになった男物のシャツを大事そうに抱きしめているのを 見たことから、 事情はだいたいわかっていた その母も

重さん、続さん、物さん

あるところに重さん、続さん、物さんがいました 彼らはいつも喧嘩ばかり 重さんが昼にケーキ…

1.2.3
3年前
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死刑囚

僕はあと30分で首をくくられる 独房の窓から、澄んで青く透明な空を見上げながら 僕は物思い…

1.2.3
3年前

ノンセンス短編小説

〇二人の会話 ある人A「昨日の逃げるは恥だが役に立つ見た?」 別の人 B「見たよ、ガッキー可…

1.2.3
3年前

短編小説 30年

今から30年前のある日、母は僕に言った 「いいこと、 お前はここに囚われて過ごしている そ…

1.2.3
3年前
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短編小説  僕と母の日記帳

子供は布団に入りながら、 期待顔で母を見つめます 「僕生まれ変わったらなめくじになりたい…

1.2.3
3年前
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