短編小説　好きな人との初体験

少しお聞きしたいんですけれど、
皆さんの好きな人との初体験は何歳の時でしたか？

まだだ、という人ももうとっくにすませた、という人も
まあ、僕の身の上話を聞いてください

　

僕の初体験は、遅くも早くもなく16歳の時
相手は図書館で出会った年上の人でした

　

実は前にも学校で何回か見かけたことはあって、
気にはなっていたんですが、深い関係にはならないまま

だけど、その時図書館で偶然再会して運命を感じましたね

　

初めてお近づきになることができた後で、僕は何回もその人と距離を縮めようとしたのですが

その人はかなり意地悪な人で、
僕がどれだけ踏み込んでも、なかなか自身の本心を明かしてくれず
あしらわれてしまうので
僕はかなりじりじりとじらされました

　

それからしばらくしてまた図書館で出会ったときに口説き落として、
なんとか休みの日に一緒に外出するところまではこぎつけたんですが、
つれない態度は相変わらず

それでも僕は、知り合いの経験豊富な人から助けてもらったりして
めげずに踏み込み続けました

相手の人は全然つれないままでしたけれど、
コミュニケーションの延長として相手に対して触れ合い続けることは、
たぶんそれ自体で喜びだったんでしょうね

　

　

そして、半年くらいねばりつづけたある日のこと

一緒に外出先から僕の家に遊びに来た時に、
それまでの受け入れない態度が一変して
急に僕を受け入れるようになったんです!

　

　

そしてそのまま時間を忘れて
　

僕のベッドの上で互いに交じわり合いつつ
情熱的に　激しく攻めて攻めて攻めてまくりました

（家族は誰もいなかったのでね）

　

　

終わった後は、なんというか、今まで以上に愛おしく思えて
　

新しい世界が目の前に広がった感じ、
相手の人と分かちがたく、1つに、結びつくことができたような感じでした

　

　

　

　

もうたぶん、
初体験を知る前には戻ることはできないんでしょうね

　

　

　

　

皆さんも、好きな人との初体験は良い思い出にしてくださいね

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

、、、、、、、、、、、、、、、、

　

　

あ、ちなみに、
念のために言っておきますけど、
僕が言っているのは、
「いつ、はじめて好きな哲学者の本を読み終えたか」ってことですよ
　

僕の初体験は、ニーチェ(1844年生まれ)の「ツァラトゥストラはかく語りき」って本でした
　

学校の倫理の教科書で見かけてはいたんですが、読んだことはなくて
図書館で借りた後も、かなり内容が踏み込むのが難しくてじらされましたが、
ネットで解説見つつ何とか最後まで読み終えることができました

大変でしたよー
休みの日に図書館近くの喫茶店でねばりつつ読んでいくのはー

　

皆さんが今まで、何を想像して読んでたのか、
僕は知らないですけれどね

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