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正規教員と常勤講師を経験して

先ほど、こちら↓の記事を読みました。

正規教員と非常勤講師を実際に体験されて感じたことが書いてあり、私自身非常に参考になりました。

そこで、非常勤の経験はありませんが、私も正規教員と常勤講師なら経験があるぞ、ちょっと書いてみようと思い、書き始めています。


このnoteを読んでほしい人

ちなみにこの記事は、
①現在、常勤講師をしていて、
②正規採用を目指して受験しているがなかなか合格できない、
③20代の先生

に向けて書いています。

上記に当てはまる先生で、
①教師以外の仕事も考えている
②このまま先生のままでいいのだろうかと悩んでいる

という方は、少しでも読んでいただけると嬉しいです。

結論:迷っているなら常勤講師はやめて別の仕事をした方が良い。


理由は割に合わないからです。
ただし、仕事は先生以外やりたくないという人は含みません。

前提となる私の経歴

私は運よく採用試験に一発合格できたので、大学卒業後6年間、学校で働きました。最初の1年以外は担任を持っていました。

その後1度退職しましたが、私の代わりに移動してきた先生が年度途中で退職してしまったため、学校からのSOSに応えて講師として復帰しました。講師として働いた期間は6月途中から翌年3月までの約10カ月です。

そこで強く感じたことは、講師は正規採用職員と仕事量は変わらないのに給料は安いのが納得できないということです。

講師を辞めてどうするのか

他の仕事をしていても採用試験は受験可能

正規採用を合格を目指すのであれば、他の仕事をしながら試験勉強や受験をします。教員免許さえあれば受験できるのですから。

講師を続ける理由の1つに”講師の経験が採用試験に役立つ”と考えるからだと思っています。しかし、講師を続けていても合格の可能性が上がるとは思いません。

現場にいては勉強の時間が取れない

私はたくさんの講師の方を見てきました。みんな素敵な先生だったし、教育や子どもと関わることに一生懸命でした。

でも採用試験に受かりません。それは試験勉強の時間を十分に取れておらず1次試験を通過できないからです。

おそらく現場での経験が生かせるとしたら二次試験以降の面接などだと思いますが、勉強時間を確保できないがゆえに次に進めていない先生が多い印象です。そりゃあ日中全力で子どもと関わっていて、放課後に事務処理をしていたら、勉強する気力も体力も時間もありませんよね。

現場では教諭か講師かは関係ない

仕事量はほぼ変わらない

経験者の方はすでにご存じだと思いますが、学校では講師だからと言って仕事量が少ないわけではありません。担任になってしまえば講師も教諭(正規)も関係ありません。保護者や子どもは、講師と教諭の違いなんて知りません。

しかも現在は教師のなり手不足もあり、現場には「講師だから」と余裕を与えることもできません。

単学級だったら主任もやることに

もし単学級に配属されてしまったら学級担任+学年主任もやらなくてはなりません。
そんなの日々の仕事をこなすだけで精いっぱいですよ。仕事を覚えるだけで1年が終わっていきますよ。

事務仕事もたくさんある

授業が大きなウェイトを占めているのは間違いありませんが、事務作業(校務分掌)だって馬鹿になりません。

若手だから経験を積みなさいと言わんばかりに、重ための分掌があてられる若手。そこにも正規、非正規の境目はありません。

なにかと面倒な仕事は若手に回ってくるのです。


余談です。
私が復帰するきっかけとなった前任者は40台後半から50代前半と聞いていました。前任者の補充として入った私は、校務分掌も含めて引き継いだわけですが、めちゃくちゃ負担が少ないポジションで驚きました。主任だったのは確か1つだけ。それもあんまり出番のない係。来年度の計画作りが一番大変な業務だった覚えがあります。


仕事量はほぼ変わらないのに給料は露骨に変わる

そして一番納得できないのが、給料にはちゃんと差があること。(年齢や経験によって給料が変わることはここでは考えていません。)

私は正規のときも講師のときのやっていることはほぼ変わりませんでした(校務分掌の担当が変わったくらい)。
でも月給は約マイナス5万。ということは年間マイナス60万。
ボーナスも10万くらいマイナスです。復帰が6月半ばだったので夏のボーナスはもらっていませんが、年2回のボーナスでマイナス20万。

合計80万のマイナスです。

これを知ったときは、どうせ戻ることになるなら辞めるんじゃなかったと思いました。結果論ですが笑

どうでしょう。それでもあなたは講師を続けますか?

辞めることのメリット

若いうちに他の経験ができる

最近は別の仕事を経験してから教師になるパターンを聞くようになりました。

研究職だったり、消防士だったり、介護職だったり、家電販売員だったり、いろいろです。

公務員は基本的に解雇はありませんが、転職が当たり前になり、複数の職種を経験することが世間的に認められてきている状況を考えると、いろいろな経験をしておくことは良い判断だと思います。その経験が将来の教育に生かせるかもしれません。

自分の時間が取れる(かもしれない)

教師をしているととにかく時間がありません。
なぜなら、教育活動と授業準備には終わりがないからです。
突き詰めようと思えばいくらでも時間をかけられてしまいます。通常業務が忙しすぎて時間がないこともあります。

もちろん、他の会社でも同じような状況はあり得ますが、その環境は自分で選ぶことで回避できることもあります。例えば、給与は下がりますが派遣社員などは時間の余裕が増えます。

本当に教師が良いのか考えられる

私の話ですが、幼いころから教師の母を見て育ち、気付けば教師を目指していました。

教師になりたい、というよりは、自分は教師になるんだ、とよくわからない気持ちになっていました。そういう人、結構多い気がしています。

そんな人こそ、一度教育現場から離れて、今後について考えてほしいと思っています。よく考えたうえで、それでも教師がいいと思うのであれば、また戻ればいいのです。

言い方は悪いですが、講師ならすぐに戻れます。

最後に

なぜ20代の講師の方向けに書いたのかをお伝えします。
それは20代のうちは自分のことだけ考えて行動できるからです。

年齢や経験を重ねていくのは仕事において良いことだと思います。しかし、反面、だんだんと挑戦する力が失われていくとも思っています。

もう5年も教師やっているし今更他の仕事なんて、とか、もう家族がいるから生活のためにも簡単には辞められない、とかなってきます。

別に30代だろうと40代だろうと覚悟を決めたらいつでも挑戦はできるのですが、なるべくならハードルの低い若いうちがチャンスかなと思います。

もし民間の正社員を狙うなら30代前後で応募できる仕事が変わってきます。市役所等の公務員も20代と30代で採用の枠が変わってきます。

どうせ今のまま講師を続けていても合格しないのなら、他のことにチャレンジするのもありです。

最後の最後に

どうしても教師になりたい、教師以外は考えられないという人は正規だろうが非正規だろうが、教師を続けるべきです。

いろいろ書きましたが学校と教育は素晴らしい仕事だと思います。子ども、保護者、同僚含めて素敵な出会いや思い出がたくさんあります。

私自身、教師だったことに後悔はありません。

だからこそ、もっと働きやすい仕事になるといいのになあと常々思っています。

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