short story series『知らない』 person 05
作・橋谷一滴
朝9時セブンイレブン前
右手にブラックのアイスコーヒー、左手にタバコ。買い物袋には大きめのカップ焼きそば。
ラフな格好。顎髭32歳男。
たいして好きでもない芸能人が覚醒剤で捕まった。
でもなぜか彼がやったならしょうがないと思った。それと同時に彼がやったのなら自分もやるんじゃないかと怖くなる。
でも僕には彼女がいるし、彼女がいるからなんだとも思うけどここでちょうど彼女から電話がかかって来て意識が戻ったので大丈夫だ。
「はい。もしもし、」
ねーちゃんだった。
や