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青春の後ろ姿#39 〜20代は、清志郎と、バイクと、文学以外に何もありませんでした〜優れた本文とは?

 『源氏物語』沼はまだ続きます。

 ある方から、「参考に」と、光源氏や六条御息所を五行説から論じているサイトを紹介していただきました。一読しましたが、とてもおもしろくていろいろと思うことがありました。このサイトで紹介されていた吉野裕子先生は、民俗学を学んでいた時に蛇について論じている本と持統天皇について論じている本を読んだことがあります。持統天皇の方の本はたぶん発掘されると思います。

 さて、今回収めるのは注釈書です。
 西暦1008年ごろ成立して以来、1000年に渡って『源氏物語』は読み継がれてきました。これほど多様な解釈を耐え抜き、消費されてもなお消費され尽くせない本文も他にないのではないでしょうか?
 思うに、優れた本文というのは、いかなる解釈がなされても飽きの来ないものなのではないかと思います。おもしろいとか深いとか伏線回収がすばらしいとか、そういうのは個人差があってばらつきます。好みの問題だよね、となってしまいます。
 でもあらゆる本法論を駆使しても、どんなに切り刻まれても、何度でも読み直しができるものはそんなにありません。どんな良書も傑作も、旬があり、いずれ消耗していきます。その限りにおいて『源氏物語』はそういう常識を超越した、彼岸にある本文だと思います。
 成立以来『源氏物語』は良書とされたり悪書とされたり、発禁本となったり、紫式部に対しても「観音化身説」が唱えられたり「堕獄説」が言われたり、時代の価値観や享受者によって白とも黒とも解釈されてきました。そして、各画像の解説に入ります。

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