青春の後ろ姿のその先44 〜イン・ザ・ミソスープ〜
何につけ白黒はっきりしない日本的な曖昧さが救済になるという点がこの小説のコアだと思います。
徐々に主人公のケンジが追い詰められていくハラハラさの過程は秀逸で、下手なホラー映画より怖いです。内容が過激で何とも言いようのないグロテスクさと陰鬱さがあるので、読むタイミングなど選ぶことになるかと思いますが、灰色に汚れた白鳥の羽根は、ミソ・スープと相まって「灰色」というところが印象に残りました。
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