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「10代で口ずさんだ歌を、人は、一生口ずさむ」

 この文章は、生徒たち(高校)に向けて、4/17に配信したものです。

 おはようございます!

 別に何がどうということではないんですけど、みなさんの積極的な行動が、私たち教員の意識も少しずつ変え、学校全体の雰囲気も根っこから静かに変えていっているのかなと、そう思います。

 世の中のいろんなことでも思うのですけど、本質的な、根本的なことが変わるときって、いつも静かなのかなと。誰もその時は気づかないで、後になって、ほんの少しの人たちが「今から思えばだけど、あの時から変わったよね」ってふと思うようなことかなと。例えば、3年◯組のみなさんが去年から探究している「民主主義の死」がそうであるように。良く変わっていく時も、悪く変わっていく時も、誰も気づかないぐらい静かに変わっていくものなのではないかと思います。
 ザ・クラッシュという70年代パンクバンドの「White Riot(白い暴動)」を聴きながら、「どうしても『Quiet Riot(静かな暴動)』に聴こえるんだなあこれが」と、これまた早朝の静かな電車の中で無数のおじさんたちに囲まれながら、これまた静かにおじさんは感慨に耽りました。

 ちなみにクラッシュは、イギリスで起きたロック・アゲインスト・レイシズムの中心的な存在でした。アンチ・レイシズムを標榜したバンドです。「レイシズム」というのは「人種主義」のことです。ですからアンチ・レイシズムは「反人種主義」です。

 クラッシュを初めて聴いたのがもう40年前です。でもあのときに感電したみたいにシビレてからずっと、聴けばあのときと変わらない気持ちにリセットさせてくれます。たった1分56秒で。身体に馴染むというか、気持ちが落ち着くというか、しっくりくる感じです。
 みなさんにもいくらもあるでしょう?
 そんなバンド、そんな曲。
 倖せですよね。

「10代で口ずさんだ歌を、人は、一生口ずさむ」

 ソニーのウォークマンのCMのキャッチコピーです。こんな言葉を一度でいいからつむぎ出したいものです。

 みなさんの「Quiet Riot」がこのまま続きますように。そうすれば、本当に根っからすてきな学校に変わっていくと思います。

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