ゆっくりと息をはく
ザボン!!
怖い
溺れる
死ぬ
息できない・・・
すうううううううううううううう
はあああああああああああああああああああああ
すうううううううううううううううう
はああああああ・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・。
よし、だいじょぶだ。
溺れない、死なない、
息できる。
ダイビングでエントリー(水中に入ること)するとき、私はいつもパニックになってしまう。
海に入ってすぐは、慌てて、焦って、呼吸が乱れてしまう。
「やばい息できない死ぬどうしよ助けて!!」って。
慌てれば慌てるほど呼吸が乱れ、余計にパニクってしまう。
でも少しずつ呼吸を整えると、いつしか心まで落ち着いてくる。
深呼吸、深呼吸、と自分に言い聞かせ、
吸って、吐いて、と心の中で言いながら(酸素マスクを口に咥えているから、実際に声に出すことはできない)、
息を吸って、吐く。
◆
水の中ほど、呼吸が大事だと思う場所はない。
ダイビングをしていると、「深呼吸」がいかに大事か思い知らされる。
パニクった時に大事なのは、呼吸じゃなくて「深」呼吸だ。
(だってどんなにパニクってる時も、「呼吸」自体はしてるのだから)
中でも、吸うより「吐く」ほうが大事だ。
意識的に長く吐くと、自然と吸えるようになる。
吸って、吐いて、吸って、吐いて、・・・を意識的に繰り返していると、
いつの間にか心まで落ち着いてくるのだ。
「吸うよりも吐く方を長く。ゆっくり吐いてみて」
インストラクターがそうアドバイスしてくれた。
「長〜く、ゆっくりと吐いてみよう」
ゆっくりと息を吐く。
ゆっくりと。
◆
日常生活で、「呼吸」を意識することは多くない。
だって無意識に「吸ってる」し、無意識に「吐いてる」から。
でも水中だとどうだろう?
地上にいるとき以上に「呼吸」の存在が際立つ。
何も装備をつけていなけりゃ、水の中じゃ呼吸ができない。
ふだん「ある」ものがなくなると、強烈に「ない」と感じるものだ。
「ありがたさ」("有る"ことの"難しさ")を痛感する。
だからこそ、ふだん感じられない、呼吸の「役割」も際立ってくる。
ただ息を吸う、息を吐くというそれだけのことなのに。
1日に何千回としていることなのに。
その「なんでもない」ように思える呼吸が。
少しでも乱れただけで、水中では「死」に直結するのだ。
逆に言うと、少しでも呼吸を整えただけで、
見違えるくらいに精神を落ち着けることができる。
ダイビングをするまで気づかなかった。
呼吸がこんなに大事なんて。
◆
ゆっくりと息を吐く。
この経験をしてから、地上でも意識するようになった。
仕事でパニクった時。
イライラしてしょうがない時。
本当に疲れてどうしようもない時。
私は自分に言い聞かせる。
吸って、吐いて、吸って、吐いて・・・。
ゆっくりと息を吐く。
大丈夫、死なない。
これでまた息が吸えるから。
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