この季節に起こりやすい激痛の話

たまにはマッサージ師らしいことを書こうと思います。

つい先週までは夏日だったのに、今週は暖房が必要な気温になっちゃった・・・

こんな風に、季節の変わり目で気温差が激しい時期に起こりやすいのが

ぎっくり腰。

身体が急に冷えたり、気圧の変動が大きかったりすることが原因と言われています。

ここで、みなさんに「ヘルスキーパー」という職業をご紹介します。

簡単に言うと、所属している会社の福利厚生として、社員さんにマッサージ施術をすることで、労働者の健康増進や疲労回復のお手伝いをする人です。
これは視覚障碍者の職業選択のひとつであり、この職につくには国家資格が必要です。

2年前までわたしはこのヘルスキーパーという仕事をしていました。

会社の中にマッサージ室があって、仕事の合間にリラックス目的で施術を受けにくる人もいましたし、五十肩の治療やスポーツ前後の身体ケアにくる人もいましたね。
会社でマッサージなんて仕事をさぼっているみたい??
でもよく考えてみてください。
肩こりや目の疲労で仕事に集中できていない方はいらっしゃいませんか?
疲労でモチベーションがあがらない方は?
妊娠中のお仕事で腰痛や足のむくみがお辛い方も大歓迎。
趣味のゴルフやランニングのためのケアもしてプライベートを充実させることも大切。

つまり、心身を健康に保って仕事の能率もアップさせましょってことです。

それで、話は戻るのですが、今頃のような季節の変わり目にやってくるのが、ぎっくり腰の患者さんなのです。

ぎっくり腰になると、激痛でほとんど動くことはできません。
だから、それに逆らわず、無理もしないで
ゆっくり安静にしているのが一番なのですが・・・

出社しちゃうんですよ、お仕事熱心な社員さん。

「今日は出席しないといけない会議があって」とか、
「どうしても片付けないといけない仕事があって」などなど。

座って仕事をするどころか、ゆっくり歩くことさえ辛そうなのに。

ぎっくり腰とは、とても簡単に言うと腰の筋肉や関節を怪我している状態のことです。
だから、わたしたちの施術でもその傷口を急にふさぐことはできません。

できることは、施術による一時的な鎮痛と、テーピングによる筋肉の保護です。

施術後、
「ああ、痛みが軽くなったよ、よかったよかった」
という患者さんに、

「今は一時的に痛みが緩和されているだけなので、後でまた痛くなってきますから、今日は用事が済んだら帰って安静にしててください」
と説明するも

「いやー、でも楽になったよー」と、腰をくねくねさせたりする患者さんを
「だからそれをやめろ」と、心の中でよくどついたものです。

普段腰痛を感じている方は、秋や春先など季節の変わり目に注意してくださいね。

実際ぎっくり腰になってしまったら、上述したように安静にしているのが一番です。
痛みが気になる場合は湿布をはったり、身体をあたためてみてください。
何かあった時のため、手の届くところに携帯電話を置いておいてくださいね。

3日くらいすると痛みが緩和されてきますので、病院に行くとかマッサージに行くのはそれからでOKです。

今回はぎっくり腰をとても簡単に説明しましたが、そこに大きな病気が隠れていることもあります。
一度なったら、原因を知っておくだけでもよいので整形外科で検査をしておくことをおすすめします。

少し肌寒い秋の朝に、
「今年もぎっくり腰の時期がきたみたいね」
なんて感じてしまうのは職業病でしょうか・・・

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