イタリア:ヴェネツィア映画祭で『ある男』
夏の旅行のキプロスの記事を続けてアップするつもりだったが、今日久しぶりに日本映画を見にヴェネツィア映画祭に行ってきたので、ちょっとそちらについても書くことにした。
ヴェネツィア映画祭はご存知の方も多いと思うが、カンヌ、ベルリンと並んでヨーロッパの三代映画祭の一つである。今年で79回目。由緒ある映画祭と言っていいだろう。
私は過去に10年間ほど、ずっと仕事で毎年行っていたが、今日久しぶりに、おそらく10年ぶりぐらいに、観客としては初めて訪れた。
昔はスタッフのパスでどこでも入り放題、映画も見放題だったが、数年前から厳しくなったようで、パスも種類が色々とできて、関係者であっても、映画のチケットは全てオンラインで購入しなければならないようになっているらしい。
このオンライン購入も、販売サイトに入るのに15分〜30分とかの”バーチャル行列”に並ばなくてはならず、なかなかややこしい。
しかし、海外在住者にとって、日本の映画をオリジナル言語で見られる機会は貴重である。私はあの『パラサイト』だって、イタリア語吹き替えで見たのである。
ヴェネツィア映画祭では音声は全てオリジナル言語で、イタリア語と英語の字幕がつく。
プログラムを見たところ、今年はアジア映画がとても少なくて、日本からも2本だけ、今日私が見に行ったのはこちらである。
平野啓一郎原作の『ある男』、妻夫木聡さん、安藤さくらさん、窪田正孝さん主演の映画である。
9月1日の上映だと、監督や俳優さんたちも来ていたようだが、私は昨日は行けなかったので残念。
今日の一般公開の上映に行ってきた。
この映画を見るにあたって、原作も一応読んでみた。
今この予告編を見たら、日本では11月に公開予定だそうなので、映画についてはあまり書かないが、原作より映画の方が良かった!上手くまとめられていたと思う。
妻夫木聡さんは、今回のイタリア入りで、ロスバゲなんてハプニングにもあったそう!
映画の批評は詳しい方に任せるとして、ヴェネツィア映画祭の場所を写真で紹介。ちょっとでも雰囲気を感じていただければ。
ここは既にたくさんの人が集まっていて、レッドカーペットに来る俳優を待っていた。私がこれを撮影したのは午後2時50分。誰が来るのか聞いてみたら
「ティモシー・シャラメよ!6時に来るのよー!」
うわぁ、あと3時間待つんだ、この人たち!
映画館で映画を見るということ自体もおそらく2〜3年ぶりだったし、日本映画ということで、久々に楽しい時間であった。