起業家やスタートアップの営業がいまからX(Twitter)で影響力を持つことの重要性
こんにちは。株式会社マイノリティの代表の柳澤です。
当社はシード期〜シリーズAのスタートアップを中心にグロース支援をしています。ユニークなところでは、SNSを活用した営業・マーケティング手法を企業様に導入しております。
企業のマーケティングや営業にSNS、なかでもX(Twitter)を活用し、多くの実績を挙げています。そしてもちろん、当社のクライアント企業のほとんどは私のX経由でいただいたご依頼となっています。
いまビジネスとXはとても良い関係にあります。
このnoteでは私がXを活用してビジネスにつなげていった実体験とその具体的な手法について書いていきます。数回の連載になると思いますのでよかったらフォローしておたのしみください。
今回は導入編ということで、Xをビジネスに活用しはじめて起きた変化と、Xに注力しようと思ったきっかけについて書きます。
営業がXをがんばると何が変わるのか?
そもそもXを仕事に使ったところで本当に役立つのか、という点ですが、先述のとおり、うちの会社は新規のお客様はほぼXがきっかけです。情報発信するチャネルは基本的にXのみです。
このnoteを書いたり、他にもポッドキャストなどのコンテンツを作って発信していますが、それを届けてくれるのもXです。Xの発信とそこから得られるさまざまなコンテンツに興味を持ってくれた方々が、DMを通じて問い合わせてくれることが増えました。
ただし、私自身、そんなに昔からXを使っていたわけではありません。Xをはじめたのはここ数年のことで、本腰を入れて取り組もうと考えた2022年1月の時点ではフォロワー数は1000人ほどでした。
それがいまでは1万3800人。著名なインフルエンサーというわけではないですね。それでも日々、戦略を持ってアカウントを運用しているといろいろと興味深い変化が起きてきます。
ビフォー・アフターで何が変わったかというと、当然、商談です。商談件数が大幅に増えてきました。また、スタートアップの経営者と商談をしていると、「柳澤さんのX、見ていますよ」と言ってもらえる機会もだんだんと増えてきます。
となると商談の際にも、私のことを事前に知ってもらえているので、自己紹介が不要になりました。相手の方が私に興味を持って会ってくれているわけですから、商談自体がスムーズに進むようになったんです。
営業にとって、「自分のことを知ってもらえている」ことは何よりも強みになります。あらかじめ一定の信頼を得られていますし、発言に説得力が増します。
一方で、Xの利用を会社として奨励しているところはまだまだ少数派です。禁止はしないけど、業務時間中におおっぴらに使うのはやや気まずい。匿名で投稿している人も多いのではと思います。
ただスタートアップも変わりつつあります。いま私は法人向けに「Xを伸ばすための研修」を提供していますが、それを受けてくれている方々は、(会社が)お金払って受けているのでとにかく本気です。
Xは仕事だから、勤務時間中でも当然構わないわけで、カレンダーの時間をブロックして1日に30分は確保してもらっています。Googleカレンダーに堂々と「Xの投稿時間」と入れてもらっているぐらいです。業務だから時間を取って、ちゃんとこの時間でやろうと決めています。
同僚のインフルエンサーから学んだこと
じつは私もいまでこそ毎日のようにXに投稿して、Xの更新も立派な仕事になっていますが、もともとSNSは得意ではなかったですし、そんなに好きでもありませんでした。
Xで多くのフォロワーに発信を読んでもらえるのは特別な人、限られた才能のある人だけだと思っていましたし、ふつうのビジネスパーソンがフォロワーを増やして、発信を届けられるとは思えなかったです。
でも意外とそうでもないんだな、と最近は感じています。
おそらく正しいやり方で、仕事と同様の熱意を注げば、一般の人でも十分にフォロワーを増やすことができると実感しています。
私が起業してから自分の会社の集客を目的としてX(当時はTwitter)を始めたのには、じつはとても具体的なきっかけがありました。
以前、メルカリに在籍していたとき、同僚に樫田光さん(ヒカルさん)という方がいました。彼は社内外でいわゆる“インフルエンサー”的な存在でした。
メルカリの従業員はグループで数千人の社員がいますが、その中のわりと多くの人が社内のSlackに自分の個人チャンネルを開いています。例えばCEOの山田さんのチャンネルとか、取締役の小泉さんのチャンネルとか、もちろん一般社員の個人チャンネルもたくさんあります。
みんなが日常の気づきとか、ポエム的な何でもないことを不定期に投稿していて、入るのも出るのも自由。興味があれば参加します。僕もいくつか入っていました。
もちろん山田さんとか小泉さんのチャンネルは参加メンバーがめちゃくちゃ多いんです。でも、メルカリの個人チャンネルで一番登録者が多かったのはじつはヒカルさんだったんです。社長よりも多いんですよね。
やはり彼の影響力が社内でもそれだけあったわけですし、独自の視点で物事を見て、鋭いことを話すので、いまはXでもポッドキャストでも人気があります。
僕はそんなヒカルさんのSlack個人チャンネルを見ていて、こういう影響力があって、しかもそれが可視化されていると、いつでも独立できるだろうな、引く手数多だろうなって思っていました。
会社員だって自分のメディアを持つべき
他にもそういう人はいました。僕がスマートニュースにいたときの同僚、森山大朗さん(たいろーさん)さんという方です。
たいろーさんも彼独自のポジションで発信していて、彼の言う一言が、スマニューの中の「知る人ぞ知るたいろーさん」を超えて、もう日本のテック界隈の「たいろーさん」っていうレベルになっている。ふつうの会社員の生き方をはみ出ちゃっているようにも思えました。
なので、今まで私が会社員をやっていた時に、身近にこういう生き方をしている人たちがいたので、いつかは会社員もそういうインフルエンス力を持つことが当たり前に、大事になってくるんだろうなと感じていました。
実際、ヒカルさんもその後に独立しました。たいろーさんはまだスマートニュースにいますけど、たぶん彼はいつでも独立できるような状態だと思います。自分の生き方を自分でコントロールできている感じがします。
そういう同僚のインフルエンサーを見てきたのもあって、いつか自分が起業した時には必ず“名刺代わりになる武器”が必要だと思ったんです。
会社をつくった2021年当時、僕のXは1000人ちょっとのフォロワーしかいない状態でしたが、いざ始めてみると「これはいけるな」と思いました。
ちゃんと向き合ってみるとXはとても楽しいサービスですし、それに自社の命運を握る大きな「戦略」としても正しいことが見えてきました。
これについて詳細は次回に説明したいと思います。次回は企業がXを活用することの戦略的な意味について、私の起業後の実体験をもとに考えていきたいと思います。
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