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ルイ・ヴィトンに学ぶ極上マーケティング
1.はじめに
いつもありがとうございます、そばじま(@sobajimaximum)です!
高級ブランドの代表格、LOUIS VUITTON(以下、ルイ・ヴィトン)がこれほどまでに絶大な人気を誇っているのか、その秘密は、マーケティング、ブランディングのお手本のような取り組みがあります。
2020年2月3日の話。着るカバンなのか、服にカバンがついているのか。ともあれ、ルイ・ヴィトンのイメージ戦略/ブランディングが巧みなので、唯一無二の存在を誇っている💼
— そばじま|ブログ収益運用:複業・副業 (@sobajimaximum) December 28, 2021
メイウェザーが Louis Vuitton :ルイ・ヴィトンの高級ジャケットの着用姿を披露|WHO IS MAGAZINEhttps://t.co/KYs03ZU3gG pic.twitter.com/Kh93KWjxEM
ルイ・ヴィトンの展開の仕方は、「マーケティングの4P」(*下記参照)に忠実であると言われ、ビジネスにおける優れたお手本=教科書とも言えるでしょう。
【マーケティングの4P】
①プロダクト(Product:製品)
②プライス(Price:価格)
③プロモーション(Promotion:販売促進)
④プレイス(Place:流通)
今回は、ルイ・ヴィトンのマーケティング手法に学びながら、私たちの取り組んでいる仕事や事業にどう活かしていけるのかを考えていきましょう。
2.VIPをターゲットにする
ルイ・ヴィトンの取り組んでいるビジネス展開について、「マーケティングの4P」のひとつずつに照らし合わせて考えていく前に、高級路線/ラグジュアリー戦略について考えていきます。
これを、前提のひとつとしてとらえていくことで、ルイ・ヴィトンの特徴がより明らかになるはずです。
たとえば、コンサートの最前列+バックステージ招待の枠を設けるとか、ナイトバーやラウンジで豪華な個室を用意するような、いわゆる「VIP待遇」という言い方があります。
このように、VIP(Very Important Person:最重要人物)をターゲットにする戦略、物理的な攻撃ではない"ビジネス的な"攻め方があります。
この場合では、お金を多く持っている人とか、お金を多く出す人のことを、VIPとして考えます。
ただ、身の回りのビジネスモデルを見ていると、なかなかこのVIPをターゲットにした高級路線/ラグジュアリー戦略は少ないように思います。
自分自身がそうでないことにはじまり、身近にVIPがいない、知り合いでお金を多く持っている/出す人がいないということがあるでしょう。
わかりやすいイメージとしては、東京は六本木とか世田谷あたりに、そういう人が多い感じがします。
より詳しいVIP戦略については、カジサック・チャンネルで公開された、西野亮廣さんの「生き残るためのVIP戦略」のトークをご覧ください→
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キンコン西野亮廣「安すぎるにも程がある」阿波おどりVIP席価格に私見「誰も救われない」|日刊スポーツ:2023.05.16
それに加えて、商品やサービスを提供する、売り手の側からすると、より多くのお客さまに、ひとつでも多く買っていただけると嬉しいので、つい張り切って、価格を下げてしまいがち。
確かに、価格が安いのは魅力的ですし、多くの人にとってお手頃価格であるとしても、安いから正しいのかというと、そうとも限りません。
また、張り切って安い価格にしてしまうと、薄利多売の販売モデルになってしまうので、やがては売る側が疲弊してしまいます。
周囲もまた同じようにやっているものだから、自分のやっていることを変えようとも思わず、そういう発想があることを知っているかどうかもわからないものです。
そして、販売促進、プロモーションに関わるところで、何かしらの商品やサービスを提供する時に、営業活動も行っていきます。
その時に、買っていただきたいと思うあまり、価格を下げ、お客さまに付き従う営業スタイルを取ってしまうことがあります。
このスタイルでは、お客さまの言われるままに対応してしまい、価格は下げられるは、無理な要求もされるはの、悲惨な構図に陥ります。
そこから脱却するための営業スタイル(殿様バッタ式セールス=高飛車セールス)については、こちらの記事にまとめているので、参考にしてください→
3.高級路線/ラグジュアリー戦略を知る
さて、自分たちの仕事において、たとえ少ないお客さまであっても、十分な収益・利益が得られるのであれば、提供する商品やサービスのケアも行き届くことになるし、それが理想です。
では、その薄利多売の逆、高級路線/ラグジュアリー戦略にするにはどうすれば良いのか、そこにはひとつの構図が見え隠れしています。
答えから言うと、①欲しいと思っている人の数と、②実際に買える人の数、その両者を極端なまでに引き離すことで、いわゆるハイブランドとしての立ち位置を勝ち取っていけます。
欲しいと思っている人の数<<<<<<<<<実際に買える人の数
欲しいと思っている人の数を増やす一方で、実際に買える人の数を減らす、そのバランスの取れていない、極めて不均衡なところに、ブランドの価値が高まっているということです。
ルイ・ヴィトンのことは知っている、名前は聞いたことある人は多くいても、それを実際に買える人は、ほんの数%になるはずです。
シンプルに考えれば、決して安売りはしないということで、価値も価格もグイグイと上げて、お客さまが本当に買いたいと思うであれば、こちらは提供しますという雰囲気にしていきます。
究極のところ、100人欲しい人がいても、たった1人が買うことで成り立つようなビジネスモデル、このように言うことができます。
高い価値の提供。たまに、テレビや雑誌で"値段が安い=お得"として、それが最高に良いことのように伝えられる。
— そばじま|ブログ収益運用:複業・副業 (@sobajimaximum) January 26, 2022
確かに、値段の安さも魅力的であるが、中身が相応の価値があるかどうかも見ていきたい。
そうでなければ、ルイ・ヴィトンの縄跳びが高くても売れる説明がつかないから。 pic.twitter.com/AmZok2Cfm5
また、売り上げを大きくするということでも有利で、ホテルのスウィートルームが限られた数室であるのも、飛行機のファーストクラスが限られた席数であるのも、このような理由からです。
ホテルの全室をスウィートルームにしたり、飛行機の座席をすべてを均一の価格にしたりすると、その欲しい人と買える人の差が開かず、高いお金は取れなくなる、すなわち、売り上げが縮小していまします。
お金を多く出す人は、実際にその金額を持っているとか、優れたサービスを得られるとかの理由があるわけですが、それど同時に「ドヤッ!」と優越感に浸れるというのもあるようです。
誰かに見せつけるわけでもなく、スウィートルームに泊まれる自分スゴい、ファーストクラスに乗れる自分に酔うみたいなことがあって、その体験価値もまた、高い価格の一部であると言えるでしょう。
たとえば、ユニクロのように、誰もがどこでも同じように買えるのはありがたいけれど、言い換えれば、価格を上げにくい状況が生じ、希少性・限定性はなくなっていきます。
これは、商品の数における需要と供給で考えるとわかりやすいのですが、買いたい人の数と商品の数が同じとか、商品の数が多いようでは、なかなか価値が上がりにくいです。
これを、100人が欲しいと思っている時に、用意できるものは90個となると、買えなかった10名は、次こそは!と情熱に燃える。
ここで、数の大きさとは別に、売り切れの状況をつくっておくことも大切です。
次は、売り切れのニュースを見て、欲しい人が増えて300人、この時に用意できるものは、どれだけ頑張っても280個みたいにしておく。
前もってどれくらい用意しているかというのは、正確には売る側にしかわからないので、需要と供給のバランスを崩し、少し足りないくらいにしておくわけです。
このようなコントロールをその都度して、あとはその繰り返し。
ちなみに、実際の店舗を構えている場合では、その行列の画像なり動画なりを撮っておく。
ここでも、その場所でしか買えない、その日時でしか買えない希少性・限定性を強調し、それをTwitterやInstagramに載せておくことで、そんなに人気があるの!と、さらに多くの人の興味・関心を惹くことができます。
この基本を抑えて、毎回同じように、または手を替え品を替え展開していきます。
4.高級なイメージを伝える
売り切れや行列の様子など、このあたりは、プロモーションに関わるところで、テレビのCMや駅前の看板のような、いわゆる宣伝広告を出さず、しかし、十分に広告の効果があるものです。
ルイ・ヴィトンにおいても、雑誌に広告は載せていますが、イメージや世界観を伝えることに重きを置いて、品質の良さや価格の安さ(むしろ、高い)を売りにしていません。
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もちろん、品質は良いものだけを取り揃えるし、価格もいくらかの設定はあるにしても、製法や手法は真似されることもあるし、価格にしても限度はあるので安い/高いことを前面には出していません。
飲食店では、原価3割に対してこの価格という決め方が多いですが、ルイ・ヴィトンにおいては、原価の何倍もの価値が乗って、他の追随を許さないほどの付加価値がついています。
何よりも、高級な印象、持つことで気分も気高くいられるような雰囲気、そういうイメージや世界観だけを打ち出し、買いたい人がより憧れるような演出をしています。
これも、前述のように、欲しい、買いたいひとがその気持ちを高めていくけれど、簡単には買えない、やすやすとは手に入れられないというのがポイントです。
品質にしても、かのタイタニック号沈没の時にも、防水機能が優れているため、カバンが浮いているのでそれにつかまっただとか、引き上げた荷物のうち、開けたら中身が濡れていなかったとかの逸話が残っているくらい、品質の高さは折り紙つきです。
5.価格や流通をコントロールする
出店場所に関して、ルイ・ヴィトンは、東京・銀座や大阪・梅田の、いわゆる一等地と言われる、駅前/駅近くの大通りに面していたり、デパートの1階に入っていたりすることが多いです。
これは、流通(プレイス:Place)に関わるところで、目立つ場所ということでは良いのですが、地価でいうとベラボウに高いところに、なぜ出店しているのか、この理由はご存知でしょうか?
物事の価値判断で、「コスパ(コスト・パフォーマンス、費用対効果のこと)の良さ」が好きな人も多いと思いますが、ルイ・ヴィトンの場合では、欲しい人と買える人の差を、より大きくするためであると言われています。
地価の高いところに"あえて"出店していることは、ルイ・ヴィトンのラグジュアリー戦略として、出したお金に対して、得ている効果は十分かそれ以上に見合っています。
知っている人、欲しい人は多いけれど、実際に買える、手に入れられる人は少ないということで、費用対効果は機能しているわけです。
テレビのCMや駅前の看板に宣伝広告費を使わずに、このアピール度の高い土地代に回すというのも、ひとつの広告の考え方のように思います。
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ルイ・ヴィトンの場合では、土地代の高いところ、多くの人が行き交ったり、注目したりする場所に出店するのが、ブランドとして理に適っています。
これが、他の業種・業態であるとか、場所や地の特徴によっては、駅前が有利な場合もあるし、会社や学校に近い方が良い場合もあるでしょう。
自分の手がける業種・業態がどういうものであるかによって、どこに出店すれば良いかの判断も変わってきます。
オシャレなイメージを出したいのであれば、東京の銀座や原宿ということになるでしょうし、渋めの落ち着いた場所が良いとなれば、日暮里とか谷中あたりになるかもしれません。
その時、必ずしも路面店でなくても、路地裏でも構わないし、鳥貴族やマッサージ店のように地下や2階より上でも構わないこともあるでしょう。
また、流通ということでは、すべてがルイ・ヴィトンの直営店で、看板や名義を貸すフランチャイズ方式は採っていません。
また、バッグをメインとする製品も、自分たちで、すべてを把握、管理していくため、ライセンス商品やアウトレット商品を扱っていません。
それだけに、自分たちのブランド価値を維持し、さらに高めていくことができます。
6.他の業態、業種でも展開する
ルイ・ヴィトンのようにバッグでなくても、Tシャツやパーカーを売っている「# FR2(エフアールツー)」や、焼き芋屋の「芋ぴっぴ。」でも学べることが多いです。
# FR2オーナーの石川涼さん(@VANQUISHceo)の、ビジネスをどう展開するかの発想がいつも素晴らしいと思っています。
動画をクリックすると、内田理央さんと石川涼さんとのトーク(8:28〜)からはじまります→
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愛媛県に続いて岡山県にも出店し、活況を呈している芋ぴっぴ。、山下拓馬さん(@yahman6630)のツイート、また、ブログから特に、芋ぴっぴ。の展開の仕方を知ることができます。
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価格(プライス:Price)でいうと、セールを行わないというのも、戦略のひとつに挙げられます。
1854年のブランド創業以来、ルイ・ヴィトンがセールを行ったことは、一度もないそうです。
これも、ラグジュアリー戦略の賜物でもありますが、今の流通の状況からは、次のことが読み取れます。
たとえば、メルカリやヤフオフのようなフリーマーケットアプリ/オークションサイト、セカンドストリートのようなリアル店舗の古着屋/リサイクルショップのことを考えると理解が進むことがあります。
大元の販売しているところを"1次流通"とすると、一旦、他の人の手に渡ってから出回るものは"2次流通"となります。
人気のアイテムは、たとえ中古であっても欲しいと思う人がいるので、高値でやり取りされます。
この時、1次流通の側にお金は入らないわけですが、2次流通であっても、多く出回り、手に取る人が多くなれば、今度は新品で買おうとか、新しいものが出たらすぐに買おうという人も増えてきます。
こういうことも見越して考えると、大元の1次流通の段階で値引きセールをして、簡単に定価よりも安く売ってしまうと、2次流通でのやり取りが必ずしも活発ではなくなってしまいます。
過去のアイテムの需要はあるかもしれませんが、少し待てば安くなってしまう新しいものに関しては、有利になることがほとんどありません。
しかも、その時、欲しい人の数より、買える数の方が多いようでは、需要<供給となり、いつでも買える、しかも安く買えるという状況ができ上がってしまいます。
人の気持ちは因果なもので、欲しいものが手に入らない/手に入りにくい時ほど欲しくなるもので、いつでも安く手に入るのであれば、興味も次第に失っていく傾向があります。
美容室でも、初回○○%引きをやっている店もありますが、2回目以降が定価になって、お得感がなくなってしまうので、これはやらない方が良い。
それよりかは、初回に限りトリートメント無料とか、シャンプーのミニボトルをプレゼントにして、サービスを上乗せする方が良い。
トレーニングジムにしても同様で、初めの何ヶ月間かを安くするより、通常の月会費にして、追加プログラム無料とか、プロテイン300gをプレゼントとかにするようにすると良いです。
7.おわりに
「マーケティングの4P」のお手本のような展開で、グループ全体では年間6兆円もの売上規模を誇るルイ・ヴィトン。
4つに代表される、製品、価格、販売促進、流通。
【マーケティングの4P】
①プロダクト(Product:製品)
②プライス(Price:価格)
③プロモーション(Promotion:販売促進)
④プレイス(Place:流通)
古いブランド、歴史のあるブランドであるルイ・ヴィトン、伝統を重んじる一方で、革新的な面も持ち合わせています。
近年では、韓国のBTSをグローバル・アンバサダーとして迎えているので、世の流れにも柔軟に対応しています。
LVはLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のこと。BTSの着るLVとは、人気×人気で最強の組み合わせ、コラボレーションかと思います👏
— そばじま|ブログ収益運用:複業・副業 (@sobajimaximum) January 5, 2022
「LV」に身を包んだBTSが表紙を飾る韓国版「ヴォーグ」と「GQ」をTSUTAYAが販売|WWD JAPAN https://t.co/bDXcYJgH5Y
私たち自身、携わっている仕事や事業においては、どう活かしていけるのか、ルイ・ヴィトンのカバンやロゴマークを見ながら、あるいは、メイウェザー(フロイド・メイウェザー・ジュニア、元?プロボクサー)の着るカバン/服にカバンが付いているガビガビの格好でも見ながら、じっくり考えていきたいものです。
画像をクリックすると、メイウェザーのInstagramに飛びます→
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<2022年3月8日:追加>
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美容室の売り上げを伸ばす方法やテニススクールの運営ノウハウがわかる!「集客→教育→販売」にはじまる、ビジネスの本質がわかるセミナー動画が"今だけ"無料で公開!①自分でビジネス学べる、②副業で月6桁を稼ぐ方法を知る、③アフィリエイトの権利を得る、こちらも盛りだくさん!個人的には「成功の5段ピラミッド」の話が好きです→
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