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20250228「0階のマーケット」

期間限定で
古いエスカレーターに乗って
中途半端なところで切れていて
そのフロアは薄暗く
誰も忘れていた場所だから
お客も閑散だが
よくよく見ると
光るものが教えてくれる
年月を加え
誰かの誰かが授受しながら
それらを受け持っている
誰かの破片
わたしの必要なもの
見つけて見つけられ
それぞれが待っている

描かれた断片の
その先を付け加え
わたしの欠片もまた
加えられるのだろう
見たこたないが
懐かしい気持ちで
それを手に取って
まざまざと観察しつつ
撫でやかに詳らかに
雰囲気の醸成が繋がるのなら
引き取ってもいいのだろう
誰も知らない
誰も要らない
そんなひとつくらい
わたしを見つけられるかもしれない

値段はあるようでないようで
いくらかと聞いても
何ともはっきりしないが
穏やかな表情で
手渡してくれる
はっきりしないくらいで
ちょうどいい
わたしの中に在って
あなたの中にも既に在るもの
赴けばそこに出会すだろう
本当の所はわからないのだけれども
そういうことになってるのだと
自分に納得させて
わたしを引き連れて
わたしたちを豊にしてくれるものたち

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snufkinsmile
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