20231104「描かれない連休」
連休だというのに
夜明け前から目を覚まし
眠れない夜と
眠れる森を参照して
わたしのどこかを探す
目を閉じれば
あれとこれを見出すが
それが確かだと
勝手に思ってるだけだけど
そんな記憶だとしても
残っているなら
それらしい何かとして
置いておこう
要らないのなら忘れて
さよならさえも言えずに
誰も書かれはしないそれを
わたしが受け持っておこう
少し窓の向こうが白む
目を閉じたら
これからのあれこれを想像し
できるできないを問わず
記した短文を読み返す
最中でありつつ
未だにそのままでもあって
少しずつ獲得して
僅かばかりの経験と工夫で
わたしを気づかせ
その向こうへといざなわれる
こっちだと思っても
いやいやそっちじゃないよ
誘惑みたいなささやきで
愚かにも幸運にも
転びつつその時間を過ごしている
読みつつ書いて
書かれて忘れつつ
一瞬を置き忘れている
山肌の輪郭が白み始め
未だ薄い群青を募らせ
わたしたちの今日を
皆が受け持つ
わたしの出来事
あなたのことわり
否応なく進んでくれる
物語の系譜
暁闇に仄かな橙を刺し
影絵のざわめきを想像しておこう
どれもが揺れて
意味の周りの物ごとを具に見ようと
その好奇心を誘い
目的なく進ませる
わからないとその対義語を探し
わたしにやって来るものを受け取ろう
三日あれば何かを得られるだろう
新しい朝はすぐそこで待っている
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