20240207「何もしないで」

何もしないで
そのままで
それでいて
動かないのも
できなくて
変化の一部を現して
静かにしておく
いつもの忙しさを
待ちつつ遅らせる
呼吸の深度を探り
囚われるように
囚われないように
内外の出来事を
詳細に聞きつつ
放たれた空は
きっと
わたしのもので
あなたのもの
歪みもそのままに

寄り掛かった壁の穴
誘われたのは
きっとあなたの方で
誘われなかったのは
そんなわたし
できるだけ
いい人間にと
そう思いつつ
そんなことないなんて
適当にごまかして
またわたしを見失う
いかりを降ろし
止められない過ちさえ
きっとわたしのこと
もう少し経ったら
足の痺れもましになるかも
そんなこんなは
いつもの日常
それでいてまた違う場面

知らせを待たせて
わたしを充たす
空っぽなのならいいけれど
別の何かが詰まっていて
風通りをよくしなくちゃ
息もできないくらいに
もう眠らせて
もしくは朝だよって
揺り起こす
気付いたら
ここにいて
もうこんな時間でも
余裕を持たせてあるから
自由さへ
わたしのもの
存命の証
委ねる命の欠片
それぞれの有無を解いて
もう一度わたしたちになるとして