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20250120「わたし以外でも」

わたし以外でもいいのなら
そっとずっと
あやして
包まりながら
転がってもいい
どちらかというと
そっちの方で
くるくる回って
同じ所に戻る
展開の数だけ
扉があるのだと
そう思いつつ
潜った先に
見るべきものがあるのだろう
それ以外を見つめている

咄嗟に気づき
後には戻れないとしても
進んでいるのなら
それでいい
転がりながら
何度もすり減らし
僅かばかりの薄氷を
のっそり割って
きらきらする反射を浴びて
冷たさまでも受け取っておこう
融けてしまって
零れるままだが
その色のない色を乗せて
羽でも着いているような
湿度を与えている

流れに沿って
ぶつかりながら下る
どのしぶきを分解して
落ちて来る物たちを
捕まえられないままに
染み渡らせている
どこを経由して
或いは跳躍して
眩い虹の偏差を濾過しては
疾うに捥げた繕いを進ませ
遍く示談を宙釣りさせて
取り取りに与えられた
個々を楽しんでおこう
ゆるゆると解き
融和の景色を馴染ませている

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snufkinsmile
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