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20240225「水のようなもの」

ひとつ片付け
これはそこ
それはここ
どうにも
見当たらなかったあれらは
ずっとそこに在って
気づけないうちに
忘れられて
ただ待っている
用意した時には
確かにそうだった
あれこれが忙しくなったら
もう少し片付けよう
要らないけれど
捨てられないものも
いつかになれば
要らないようなら
さよならしておこう
降り積もる雪はいつか溶ける

いつの間にか咲いていて
知らないうちに散って
わたしの肩についていて
見上げれば
もう満開
そういえば
2月も過ぎようとしていて
追いつけないままに
そそくさと帰る
帰ったら帰ったで
家事をして
また明日への準備をして
月日を繰り越し
今を終える
微かな匂いと色で
蘇るいつかのこと
そんなに憶えていないのに
何だかそわそわするのは
何故なのだろう

散った花びらを踏んで
次へと移行する
手にとったそれぞれの痕跡で
わたしはわたしを続けるのだろう
わたしを整えて
その環境に身を置く
素知らぬ物もの
初めて出会うもの
挨拶して
もうひとつのわたしに出会う
どれもが新鮮
どれもが別で
新しい空気を吸い込もう
必要ならばわたしを手渡し
そうでないならあなたを受け取る
入り組んだ感覚のどこかでは
まだ余裕があるのだと聞いてみて
空間を澄ます
深く呼吸を得る

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