20241007「分身のブレ」
ここに居てもいい
そこに居てもいい
それならいっそ
遠くへとも思い
また旅に出る
知らない所ならどこまでも
帰れる場所も
在ってないようなもの
今があればいい
他の所にいることもなく
それだけでいいのなら
いつもがその旅の途中
繰り返されるようで
繰り返されない毎日の中で
泳ぎつつ
遠泳を待っている
いつかのことを思い出すのも
きっと違う出し方で
その時々のそれらを拾っている
別の感覚で引き出したら
それがそうだと信じてしまって
何が本当なのかは
わたし次第にしておいて
この環境を馴染ませ
認識を新たにしている
どれもが成長し
どれもが崩壊している
記憶の確かさと危うさで
転げて行って
逆さまになることもあるだろう
思い違いのずれをもって
いつかの香りを漂わせている
そこに居たらいい
そう言ってくれるし
そうそうに立つのも
ままならないなら
その向こうへと位置をずらす
偏心の触れを辿り
その軌跡をわたしだとする
誰がどう見ても
わたしではないとしても
きっとあなたは見ているのだろう
その視線の反射で
視野を拡げながら
ある一点に重心を移し
空間の隅で移動するのだろう
分身の現し身
存在の触れのままにしている
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