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20241226「間合いの集約」

名前を付けたのは
誰だったのか
名前を付けられたのは
誰だったのか
それももう忘れてしまって
わたしが誰なのか
あなたが誰なのか
記憶の底に聞いてみても
不確かなままで
漂うままに
落ちてはくるくる回り
不時着する瞬間に
受け止められるもの
波紋を拡げ
繰り返されるもの

与えられた言葉を
誰が聞いて
誰がその嘘を暴くのか
言い聞かされた文言の間合いで
これなのかそれなのか
或いはそれでもなくこれでもない
意味のわからない豊富さを湛え
少しずつ零れるそれらを抽出し
発語の切っ掛けを
誰かが聞き違いをしては
叶えて来る嘯く合間
届いて来る印象の隨に
寄せて返し
右往左往の時間を継いで
抽出する一滴の意志

おおと言い
ああと言って
言葉にならないそれらを
他者に放って
帰って来るものを聞いている
現せないものまで
含蓄しつつ溢れる感情を
その一言に集約させては
その余韻を漂わせていたのは
誰の仕草だったのだろう
間合いの集約で
額に受け止め
染み渡る波を受け取っている
彼方の知らせを既に感受しつつ
わららかな空気を纏っている

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snufkinsmile
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