見出し画像

20250126「千の道」

それぞれの事情で
抱えている物ごとを
あやしたり蹴っ飛ばしたり
すぐそこの事でも
後回しにしたり
せかせかしたり
手に取れるものは
ほんの僅か
零れる方が多いのだから
その存在を存分に与え
自分なりの瑣末な事項をも
抱え持って
その先へ移っておこう
やれやれって言うが
それもまたいいのだと思っている

さてはて
呼吸を整え
窓を開けたら
その景色を映し取っておこう
刻々と雲が流れ
あるいは雨と風
湿度を馴染ませ
わたしを調整する
堪えきれないものなら
放ってしまって
新しいわたしを迎えていよう
与えられたり与えたり
贈与の連関を回し
期待しなかったものさえも
既にあるのかもしれない

持たざるものさえ在るのであれば
それはその通りの自分になるのだろう
感覚の先では既に待ち構えているが
それをはっきりと見ることができないが
うっすらぼんやりでも
掴もうとしているのなら
もうこっちのもの
多少は違っても
それらしいそれらは
媒介の抽象を降ろし
隅々まで与えておこう
やればやるほど自信が溢れ
そして当然の構えとして
紡がれる千の道
産声聞こえそっと泣く時もある

いいなと思ったら応援しよう!

snufkinsmile
読んでくださってありがとうございます!サポートいただいた分は、noteの他のクリエーターのサポートに使わせていただきます😁

この記事が参加している募集