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20240717「網目の事情」

輻輳しつつ
どれかが零れ
見えないまでも
それらを支えている
重なりつつ倒れ
またべつの生命たちが
立ち上がり
絡まった糸を解きつつ
再縫合を忍ばせている
どれもが簡単なように
誰もがその手腕を絡め
奏でる複層は
更に変化を講じるように
再生のループを
そのルートに乗る
知らぬ間に加わり
また落ちている

千切れた雲を
放り投げ
離合を繰り返し
雲たちはそれぞれの造形を
顕にさせつつ
寺院なり生命なりの
姿を現せ
検討のつかない
離合を繰り返す
どれもが雨
何事かの驟雨
殺める雲間に
茜が刺して
更に粒の紋様を
各々がうけもつ
されど夜に飲み込まれ
私たちも眠る

適当さを晒し
関係性の網目の事情
それなりの立場で
判断を下す
偶然の結果
必然の道程
なし崩しの過程
絡めた意味さえ
空を切り
その抵抗感だけが
感覚を残す
空気を循環させ
取り込む物ごと
唾棄すべき囚われ
最終奥から
切先までの
瞬間撮影

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