Shunsuke Sagara
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データは21世紀の石油ではなく、再生可能なユーザー体験の副産物である
※この記事は、ブログリレー企画 #SaaSLovers 秋のブログ祭りへの6日目の寄稿です。 ベンチャーキャピタリストという職業柄(&Treasure Data出身というキャリア柄)、起…
事業のネタ帳 #22 LINE-enabled SaaS
低単価SaaS、分けてもデスクレスワーカーを対象にした現場産業向けのSaaSにおいて、コストをかけて製品を全て内製で開発して営業してオンボーディングすることの難しさを感じる機会がこのところ増えてきました。
中価格帯の製品が生き残れない、いわゆる死の谷があると言われるSaaSビジネスですが、一社当たり単価が年間数万円〜数十万円程度の低価格帯についても、Go-To-Marketにかなりの工夫がないと
COO設置組織の三類型
とびきり優秀なNo.2が参画した途端、それまで大きな可能性を持ちながらそのポテンシャルを開放し切れていなかった会社が非連続に(あるいは安定的に)成長し始めるケースは珍しくないのではないかと感じます。
古くはSONYの盛田昭夫氏が、インターネット以後においてはDeNAの守安さんやメルカリの小泉さんが、近年のスタートアップシーンではラクスルの福島さんやSmartHRの倉橋さん等が好例を示してくれてい
データは21世紀の石油ではなく、再生可能なユーザー体験の副産物である
※この記事は、ブログリレー企画 #SaaSLovers 秋のブログ祭りへの6日目の寄稿です。
ベンチャーキャピタリストという職業柄(&Treasure Data出身というキャリア柄)、起業家や大手事業会社の方から「データを使ったビジネスを検討しているので意見が欲しい」という相談をもらうことがよくあります。
ただ、人によってはそもそもデータというものの特性や位置付けについての前提認識が違うように
中国古典『貞観政要』に学ぶ持続可能なスタートアップ組織論
「守成は創業より難し」という格言があります。
既にある国や事業を守りながらより大きく成長していくこと(守成)は新たに天下を獲ること(創業)よりも難しいことを言い表したものですね。元々は国の政体を指して引用されることの多かった言葉ですが、我々スタートアップや企業経営においても全く同様のことが言えるのではないかと思っています。
そこで今回は、上記格言の出所でもあり、日本でも北条政子や徳川家康らが座
スタートアップにとって、「競争優位が持続可能である」とはどういう状態か
インターネット以後のスタートアップを急速に成長させ、テックジャイアントたちの地位を盤石なものにさせてきた因子の一つに、ネットワーク効果という概念があります。
ある製品やサービスを使うユーザーが増えることによってそれを使っている既存ユーザーの便益が増し、結果としてその製品やサービスそのものの価値が向上するという効果ですね。個人的にも大好きな概念です。
FacebookもAlibabaもTence
SaaSをより強くするためのMarketplace、あるいはMarketplaceをより強くするためのSaaSに関する考察
ジェネシアの相良です。日本と東南アジアで、シードステージのDXスタートアップに投資をしています。
先日来、DXスタートアップの二大ビジネスモデルであるSaaSとマーケットプレイスについての考察を進めるにつれて、両者は別物ではなく互いの強みと弱みを補完し合う関係性にあると感じることも増えてきたため、この辺りで掲題のテーマについて筆を執ってみようと思います。
サマリーは以下です。
DXスタートア
「ミスミモデル」の系譜
ジェネシアの相良です。下記のツイートをしてからというもの、国内外のB2Bマーケットプレイス事例を色々と調べてみているのですが、海外事例ばかりでは肌感を持ちにくいという起業家心理もありそうなので、今回は日本発グローバルで確かな存在感を誇る燻銀の国産企業・ミスミについて、その成長のドライバーとなっている/なってきた要素を抽出、型化した上で、その型を受け継ぐスタートアップ各社の事例にも触れ、既存産業×マ
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