医学論文解読 : 精製された白いパンは肥満につながる。
白米、砂糖、小麦と白く精製された糖質は肥満との相関が多く散見されている。ダイエットに効果的と言われている地中海食にも白いパンがつきものだ。
スペインで精製されたパン(Refined Bread)と全粒粉パン(Whole-grain Bread)でのランダム化比較試験が行われた。白いパンの摂取グループと全粒粉パンの摂取グループとでは、全粒粉パン摂取グループの方が、体重増加と腹部の数値が少なかった。
日本でも2018年に同様の研究がある。50人と少ない人数での研究だが、ダブルブラインドのランダム化比較試験が行われており、全粒粉のグループでは腹部が4cm減少したが、精製されたパンのグループでは変化はなかった。
国内では全粒粉のパンはあまり見ることはない。国産小麦でない限りは、ポストハーベストの農薬の害も気になるところではある。しかし研究結果からは、全粒粉パンのメリット>全粒粉パンのデメリットと考えて良いと思われる。選択肢があるときには全粒粉のパンを調達したいものだ。