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土地の相続で家族大バトル!?相続で家族がハマる罠。 【お金の授業#15】
今回も前回に続き、友達の税理士さんに教えてもらった相続税の『注意点』について公開メモとして書き残していきたいと思います。
今回の相続税の授業は3つの項目で分かれています。
1:次に亡くなるのは誰?二次相続に要注意!
2:土地建物を相続するのが難しい理由。
3:専門家を入れて家族間のトラブルを回避。
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1:次に亡くなるのは誰?二次相続に注意!
友達の税理士さんは私にこんな質問をぶつけた。
『仮に父親が亡くなった場合、次に亡くなる可能性がある人って誰だと思う?』
僕は『母親?』と答えると、税理士さんは『そう!』と受けた後に続けた。
『年齢的に父親が亡くなった後に母親が亡くなる(その逆も然り)。予期出来ているんだけど、相続税の話になると間違った判断をしてしまう人が沢山いるんだ。』と話してくれた。
父親が亡くなった場合、次に亡くなる可能性がある人は母親である。(その逆も然り)事を理解しているはずなのに、子供達が母親に気を使って相続をもらわず、全ての財産を母親に相続してしまうケースもよくあるという。
一見すると『親孝行で素晴らしいエピソード』のように聞こえるが、この話には落とし穴があるそうだ。
母親に財産を全部相続してしまうと、父親が亡くなった時に1回目の相続税がかかり、次に母親が亡くなった時に2回目の相続税がかかってしまうのだと言う。
この2回目の相続税がかかる時に、財産がほとんど減っていないとなると多額の相続税を2回も払わなければいけなくなってしまうそうだ。
父親と母親が、亡くなった時に国に多額の税金を納めたいという意思があるなら話は別だが、家族に財産を残したいと願うのであれば、本末転倒である。
友達の税理士さんは、『1回目の相続(一次相続)が発生した時点で、2回目の相続(二次相続)の事を考えて相続する事が重要になるので、生前から家族に相続税の予備知識が必要になる。』と話をしてくれた。
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2:土地建物を相続するのが難しい理由
友達の税理士さんは、私に土地建物を相続するのが難しい理由も続けて話してくれた。
どうやら『相続人が複数いる場合、土地建物の相続が激ムズ!』らしいのだ。
例えば、亡くなった方に相続人が、妻1人と子供2人、合計3人の相続人がいると仮定します。(亡くなった方を入れて4人家族の構成)
亡くなった方の土地建物の相続を、相続人3人がそれぞれ分割して相続すると後々とっても面倒になるというのだ。
理由は、相続した土地建物を”売りたい!手放したい!”となった時に、全員分の土地売買契約を不動産業者と結ばなくてはいけないためだそうだ。
つまり、相続した土地建物を手放したい時に、相続人3人が許可しないと土地が売れないという事になる。
家族、兄弟がずっと仲が良く、コミュニケーションも円滑で常に意見が一致しているなら問題は無いかも知れないが、現実はそうもいかないらしい。
例えば、子供達は固定資産税も高いので土地建物を売りたいと願うが、母親は思い出の場所として空き家になっても売却したがらない事が多々あるそうだ。
また土地建物の権利を分散してしまう事で、土地を売る時に土地売買契約を3回も行う必要も出てくると言う。
家族間の意思決定がスムーズでも、家族それぞれ遠方にバラバラに暮らしていたりすると、とっても大変なんだそう。
土地建物の相続を家族全員で分散してしまったが故に、やる事が増え、コストもかかってしまう。
そうならない為に土地建物の権利は一人にまとめた方が理想であると友達の税理士さんが提案してくれた。
しかし、ここでまだ問題が・・・
土地建物の権利は一人にまとめようとすると大体家族は揉めるのが”あるある話”なんだそう。
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3:専門家を入れて家族間トラブルを回避。
やはり専門家である税理士に依頼するのが一番であると、友達の税理士さんは話してくれた。
理由は、揉めがちな土地建物の話し合いも、第三者が入る事で話がまとまりやすいそうだ。
そして、専門知識と経験則がある税理士さんが入る事で、家族が納得した形で相続を終える事が出来るとも話してくれた。
家族だけだと、それぞれの私利私欲が入り混じるため、子供の配偶者が口を出してくるパターンも良くある話だという。
結果、期日までに話がまとまらず、土地建物をそれぞれ皆で分割して話を終わらせてしまっては元も子もない。
そもそも、相続の時点で話がまとまっていないのに、後の土地建物を売る時に家族間で話がまとまるわけが無いとも話してくれた。
1回目の相続の時点で、専門家である税理士を入れて、家族が納得するまで相続の話し合いをして、専門家によるアドバイスと客観的な判断によって最適な相続を行う事が大切になるそうだ。
そして、そこでポイントとなるのが、相性の良い税理士との出会い、つまり税理士とのマッチングである。
この相性の良い税理士との出会い方にはいくつか方法があるとの事で、次回の授業で教えてくれる事になった。
つづく。
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相続の授業をしてもらった私の感想。
今回の授業を受けて、母親が相続した時の話を思い出した。
僕の母親は、近畿地方で生まれ3人兄弟の一番下で末っ子だった。
母親は結婚をして東京に出た為、母親の母親、僕のおばあちゃんの面倒は、母親のお兄さんが面倒を見ていた。
おばあちゃんは、畑を耕す事が生き甲斐で、畑をいくつか所有していた。
おばあちゃんが亡くなった時に、その畑を含む土地の相続に関して色々と一悶着あったらしい。
おばあちゃんの面倒を見ていたお兄さんが土地の権利を全部欲しいと強く主張した事に対して、兄弟間で話し合いが円滑に進まなかったらしい。
最終的には、僕の母親が折れた形で、土地の権利は全部お兄さんに渡したと言っていた。
そしてお兄さんは、その畑があった土地でアパート経営をしている。
母親は、おばあちゃんが亡くなった後は、お兄さんとあまり連絡を取らなくなってしまった。
何が言いたかと言うと、正解は無さそうな相続に対して、『納得感』のある相続が大事になるような気がした。
つまりお金の相続も大事だが、お金で買えない家族の絆の『継続』も、相続では大事になるような気がした。
次回の『お金の授業』
この連載について
この連載は、学校では教えてくれない『お金の知識と知恵』を『基礎からわかりやすく』学ぶ事を目的とした連載です。
筆者が実際に友人の税理士さんに『お金の授業』をして頂いた内容を公開メモとしてnoteに記録しています。
なお、下記のバナーから、『お金の授業』をマガジンとしてまとめて読む事が出来ます。
【友達の税理士さん】萩原寛太郎税理士事務所の萩原寛太郎氏