大人になりきる前に読みたい本『ノルウェイの森』
ごきげんよう、霜村夕季です。
今年も、ノーベル賞受賞者が発表される時期になりました。
毎年、文学賞関連で取り沙汰される方、いらっしゃいますよね。
そう、村上春樹さん。
たまたま今年の読書の秋は、
彼の作品を何年か越しで読了できました。
その作品がこちら、『ノルウェイの森』。
映画化もされたので、
村上作品としてはものすごーく有名。
紹介するのは今更感満載なのは承知の上で、
『村上春樹初心者』の私なりに超個人的視点を綴ってみます。
あらすじ
この本をオススメしたい人
高校生〜大学生くらいの大人と子どもの境目の感性がまだ残ってる人、またはその頃を思い出したい人
大切な人を失った経験がある人
喪失感•空虚さに触れたい人
音楽や小説を取り入れた村上春樹独特の文体表現が好きな人
1960年代後半〜の雰囲気が好きな人
私が思う、この作品の愉しみ方
喪失感とか空虚さとか、空っぽの感覚を”背伸びして”味わう
私、一度この本を途中脱落してるんですよね。
ちょうど大学生の頃だったかと思います。
ストーリー展開が緩やかすぎて、途中で飽きてしまったのが原因。
今思えば、その時に読了できていれば、また感想が違ったかもしれません。
冒頭の大人になった主人公とちょうど同じ年頃になった今、再読•読了した感想は、
「なんか、大学生っぽいなぁ」でした。
主人公は、作中での周りからの評価ほどには中身があるようには感じられない。
中身があるというのならよっぽど突撃隊の方が中身はあっただろうし、個人的には好感も持てた。笑
そのほかの登場人物たち、特に女性の描き方や性描写が多いのには共感できない。
喪失感とか空虚さとか、そういった空っぽの感覚や静謐な雰囲気は味わい深いのだけど、
それも共感ではなく”背伸びするように”触れた方がより魅力的に感じられそう。
…これは、私がこの作品を愉しむには少し歳を重ねすぎてしまったからに思います。
”大人っぽい話を読んでいる自分”に酔う
この”自分に酔う感覚”、とてもナルシスティックですが、私は決して否定しませんよ?
むしろ物事を愉しめるようになる過程のひとつとして推奨したいくらいです。
自分に酔ってる感を外に出しちゃうと”ただのイタイ奴”笑ですが、完全に自己完結させる分にはどんどん酔って、背伸びしちゃえば良い。
そしたらさらにその先の、どんどん楽しいものに出会えちゃえるかもしれないのですから。
だからこそ、これは感性が大学生の頃より少しは大人になってしまった今でなく、
リアルに大学生のあの頃読めていればもうちょっと楽しめたのかな、と少し残念な気がしています。
大人になりきる前に読んで欲しい
村上さんの独特な文体、小説や音楽をふまえた表現は嫌いじゃない、むしろ好きかもしれません。
しかし、私がこの作品を読むべき時期が違いました。
作品それぞれに、それを愉しむべき時期ってあると思います。
鮮度というか、旬というか、適齢期というか。
この『ノルウェイの森』は、大人になりきる前の人や、その頃の感覚を思い出したい人にオススメしたいです。
静謐な雰囲気と喪失感、味わってみてください。
村上さん、今年はノーベル賞取るのかなぁ?
\\今回ご紹介した作品はこちら↓//
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