マガジンのカバー画像

テレビの裏側

301
テレビ制作・テレビ宣伝の裏側・思い出を綴ります。
運営しているクリエイター

#遊川和彦

てめえ、殺すぞ‼️

てめえ、殺すぞ‼️

後輩のIプロデューサーに「新宿二丁目のゲイバー」で怒鳴る様に言われた。

彼の唾が僕の顔に飛び散った。

彼も酔っていたのだろう、その時。

しかし、僕は彼の言葉を一生忘れない。

脚本家・遊川和彦さんが「企画・原案」で、女優・松下由樹さん主演の連続ドラマは「彼の企画」だった。

二人を連れて来たのも、彼と日本テレビエンタープライズ(現・日テレアックスオン)の大森美孝プロデューサーのおかげ。

もっとみる

大好きな脚本家

木下惠介、山田太一、遊川和彦、橋本忍、山田洋次、I・A・L ダイアモンド、ビリー・ワイルダー、メル・ブルックス、倉本聰、コリン・ビギンズ、ポール・ハギス、アラン・パーカー、足立紳、黒土三男、手塚治虫、秋田佐知子、向田邦子、生方美久、渡辺あや、笠原和夫、三谷幸喜、和田誠、黒澤明、市東さやか、坂元裕二、伴一彦、野島伸司、鎌田敏夫

勝新太郎さんが乱入‼️

突然、勝新(敬称略・大映映画のトップスター・勝新太郎さん)が長男・奥村雄大さん(後の雁龍さん)の手をしっかりと握って駆け足で「朝ドラ」のスタッフルームに入って来た。

スタジオ収録中だったので、僕一人しかいない。

奥村雄大さんにとって初のドラマ出演。母の中村珠緒さんも出演していたかも知れない。

勝新の温かい親ごころ。

勝新は雄大さんに、「芝居の在り方」を怒鳴る様な大声で指導。何故か、「朝ドラ

もっとみる

遊川和彦さんと片島謙二さん

サザンオールスターズが好きだ。大学時代、サザンの音楽をヘビロテで聴きながら、家庭教師のバイトに通ったものだった。

1983年、入社した年、山田太一の伝説のドラマ「ふぞろいの林檎たち」が始まる。このドラマで、BGMにサザンを使おうと提案したのが、プロデューサーのTBS片島謙二さん。三流大学の大学生と看護学校の生徒を主人公にしたドラマにサザンの音楽がピッタリはまった。ドラマがサザンのMV(ミュージッ

もっとみる

アイのない恋人たち

テレビドラマとはなんだろう?

「時代を映す鏡」の様なものだと、僕は思う。そこに、脚本家・作り手の「主義・主張」がさりげなく盛り込まれている。

その名手は脚本家・山田太一さん。

「想い出づくり。」では、当時「クリスマスケーキ」と言われた25歳前の三人の女性の「切実なる悩み」を見事に描き出した。

「ふぞろいの林檎たち」では「四流大学」の学生たちの「屈折した青春群像」を鮮やかにドラマ化した。

もっとみる

遊川和彦さん

ずっと考えていた。

昔からの親友(と僕は勝手に思っている)遊川和彦さんが脚本を書かれた「アイのない恋人たち」。

今年1月、山田太一さん脚本の「想い出づくり。」を観た後だから、より一層そう感じたのかも知れない。

全くドラマに感情移入出来ないのである。

ネットでの評判を見ていると、なかなか好評。

このドラマ、僕は「出て来る登場人物全員が遊川さんの操り人形」に見えた。

一つ目。
「今の世の中

もっとみる
脚本家・遊川和彦さん

脚本家・遊川和彦さん

脚本家の遊川和彦さんと昨夜夕食を共にする。一年振り。

3時間半、テレビドラマ・映画の話で盛り上がる。

僕に「テレビドラマの素晴らしさ」を教えてくれたのが、脚本家・山田太一さんだとしたら、約40年前、大阪で「朝の連続ドラマ」のAPをしていて、観たのが遊川和彦脚本の「予備校ブギ」や「ADブギ」。

僕は遊川和彦さんのテレビドラマを観て、一生に一度でいいから、東京でドラマを作りたいと思った。本当に僕

もっとみる