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メディアあれこれ

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メディアには「取材する」メディアとしないメディアがあります。取材は社会のインフラです。新聞社の衰退によって、このインフラが細りつつあります。健全な社会を維持していくために、取材す…
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記事一覧

メディアあれこれ 19 ネットのコミュニケーションは基本的に流言である (『インフォ…

<この小論は、「クリエイジ」(2004年9月9日号)からの転載です。現在のネット、特にSNSは、…

メディアあれこれ 18 富山県の山村の野外劇場、永六輔のベストセラー『大往生』でマ…

◆25年ぶりの鈴木忠志 昨年(2024年)、JR吉祥寺駅近くの吉祥寺シアターというところで、鈴…

メディアあれこれ 17 社交・つきあい欲求の支援メディア

本論は、1997年、BTネットワーク情報サービス株式会社の広報誌に掲載されたものです。スマホも…

メディアあれこれ 16 夕刊はなぜヒマネタが1面トップなのか?

目次: ◇夕刊の“エモい”記事がやり玉に2024年5月9日の毎日新聞夕刊1面の大きな記事が印象…

メディアあれこれ 15 YouTubeという“マイテレビ”世界の拡大 ーー石丸・玉木・斎藤現…

 本論における筆者の主な主張は以下の3点です。 1.YouTubeはSNSというよりも「マイテレビ」で…

メディアあれこれ 14 ネット社会を「落ち着いた社会」に

<本稿は2003年1月開催の日経ネット会議における発言をもとに再構成したものです。まだスマホ…

メディアあれこれ 13 情報誌ぴあは首都圏で40万部売っていたーーリクルートの情報誌とは何が違うのか

はじめに:25年前の文章ですが、読み直したところ今日でもおおいに意味があると判断して掲載します。これは、1999年(平成11年)10月8日に大阪市で開催された(財)情報通信学会 関西支部 第6回支部大会 パネルディスカッション 「メディア産業の変容」における私の発言部分を抜き出したものです。(意味が変わらない範囲で手を入れています。また、見出しは今回付けたものです。) 私が今やっている(やっていた)未来編集という会社は、オンラインのマガジンを出したり、ネット上でサークルとか

メディアあれこれ 12 未完の日本版“コーヒーハウス” 明治初期、つかのま輝いた読…

◇明治維新をまたいだマルチタレント仮名垣魯文が開いた“カフェ”  仮名垣魯文(かながき…

メディアあれこれ 11 “日本人にはキーボードアレルギーがある”?! 新しいメディ…

新しいメディアが登場したときは必ず否定的な意見が強く前面に出て、本当に先を見通す人はごく…

メディアあれこれ 10 手間暇かけている「取材」のプロセスも見たいーーデジタルなら…

<本稿は論座(朝日新聞デジタル)に2022年09月02日に掲載されました。許諾のもと転載します。…

メディアあれこれ 9 戦争とメディア雑感

◇ハイブリッド報道の進行  ハイブリッド戦争と呼ばれるのはウクライナ戦争(ロシアのウク…

メディアあれこれ 8 もう本屋には行かない?!

<2016年3月に「情報屋台」に書いた文章です。> ◇本を迷いつつ選ぶ、買う、並べる・・・読…

メディアあれこれ 7 マスメディアとソーシャルメディアの連携の時代へ(27年前の予見…

以下は、「日経情報ストラテジー」1997年3月号所載に書いた文章です。27年前ですが、古びてな…

メディアあれこれ 6 デジタル化が開く新聞の新世界(下)こんなこともできる

◇デジタル化で新聞は平面から立体になった  デジタル新聞(デジタル版、電子版)は従来からの紙の新聞と対比すると、「平面」に対して「立体」だと言える。紙の新聞が一日で古新聞と化す平面だとすると、デジタル新聞は立体であり、量的、時間的、機能的な制約がきわめて小さくなった。   量的、時間的、機能的な制約の少ない立体であるから、立体の中身は自由自在につくれる。最新の記事だけでなく、どんどんたまっていく過去記事も読める対象となり、アクセスできるはずの記事量は膨大になっていく。ま