逢う坂に 降りしめずらし雪化粧 とける者ども浮かぶ泡沫 恋も積もらん
逢う坂に降りしめずらし雪化粧
とける者ども 浮かぶ泡沫 恋も積もらん
柑咲
(おおさかに ふりしめずらし ゆきげしょう とけるものども うかぶうたかた こいもつもらん)
訳:すごく雪が降った。まさに雪化粧だった。 しかしどうせすぐに解けて なくなるだろうなと思った時、長明だな と思った。 それにしても昔の人(陽成院)は “ 恋ぞ積りて淵となりぬる ” と言ったけれど、あんなロマンチックなことばを言ったところで ここでは 恋も積もらないだろうなぁ。
2018年 制作 学生時代にむちゃくちゃ雪が降った日の事を思い出して、作りました。
長明(鴨長明)
かものちょうめい。鎌倉時代のアウトロー。彼が書いた方丈記(ほうじょうき)という作品の中に『ゆく河の流れは絶えずして しかも元の水にあらず』というものがある。その一節の引用。
陽成院
ようぜいいん。むかしの天皇。名前は貞明(さだあきら)。
【筑波嶺の峰より落つる最上川 恋ぞ積りて淵となりぬる】という歌を、嫁に送った人物。
嫁(の綏子(やすこ)ちゃん)とは、幼馴染みで、後に結婚。いろいろあって早いこと天皇ではなくなって、すったもんだあったけど、そのラブレターは千年以上も経った今日でも、公開処刑のように嬉し恥ずかし内容が残っている。
その歌の意味は、
あるかないかの恋心さえ 積もり積もってしまえば 今 君のことが何よりも 誰よりも愛おしい
マンガ『超訳 百人一首 うた恋』より引用。
それではまたのちほど(  ̄ー ̄)ノ
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