【近況】うつから戻ってきてた
海の底にいたような感覚の中、夜中にいじったスマホで好きなそうな音楽が流れてきた。
AKASAKIという人の『Bunny girl』という曲だった。TikTokなどでバズってたらしい。
もともと昭和末期~平成初期のシティ・ポップサウンドとか好きな人間なので、ストレートにツボに入ったのもあるのです。
同時に気に入ったのが、松浦航大さんのモノマネ動画。北海道出身という同郷であることもあるけど、モノマネするのが平井堅とかコブクロ(黒田俊介)とか好きなアーティストさんが多いので、「似てる!」と思ったのもあるのですが。
ちなみに、「The first take」が好きなのですが、そのパロディもあるのでそれを何回か再生していました。
気がついたら、落ち込んでることがなくなりました。
メンタルのための頓服も飲んでいないので、時間が解決してくれたんだろうなと。
回復ツールのためには、お笑いの動画を見るのがよいと聞いたことがある。これまでの私には、それらを持つことがなかった。お笑いはそれほど好きじゃない。世の中でM-1優勝している芸人が令和ロマンだと言っても、どんな感じで面白いのかよくわからないというのが現実だ。
だけど、このモノマネ動画を見ていたら、少しずつ戻ってくることができた。気がついたら、何度か見続けていた。
この動画に出会う前は、海の底に沈んでいました。
会社にも行けなくて、人にも会うのが怖い。ラインでの会話すらできない状態でした。
「死にたい」と思う感情が先に湧いてきて、主治医のところに(予約して)飛び込みました。
ここにいるのが申し訳ないくらいで、毎日『多摩川で入水したい』と検索していました。
だけど、あの動画に出会ってからはそういう考えが浮かんでこなくなりました。代わりに、「なにこれ、似てるじゃん」っていう言葉。歌も好きだから、つい聞いちゃうのです。
あのあとから、そういう感情が湧いてこなくなりました。
まだ生きる余裕がないけど、横になって何も考えない時間だけが解決してくれたのです。
そうしていくうちに、会社にも行けるようになりました。
あれから数日経って、通院する日になりました。
主治医と振り返って話をすることができます。
「君はいつもそうだよね」
メンタルの乱高下も大きく、何かがきっかけで動けなくなることもあります。そのたびに受診しないと死んでしまいそうだったから。
「そうしないと苦しくなるのです」
「波を見る時間も大切だよ」
主治医はそう言います。メンタルの乱高下が大きい人間が、しょっちゅう病院に駆け込むのは意味がないと言われます。頓服も処方されないので(減薬派なので)自分の力で静まるのを待つことが求められてるのかもしれません。
今の会社に出会う、うんと前に自分の力で回復することを教えてもらいました。
リカバリーの時間が必要だということを。
そのツールは人それぞれ異なっているから、自分で見つけることを。
私の場合は、思いもよらぬものが回復のツールだったのかもしれません。ドラクエみたいに呪文を唱えることはできないけど、それを検索して見るだけでも『回復の魔法』になっていたのかもしれません。
戻ってこられて、何とかなりました。
仕事をやめて、死にたいと思ってたのが消えてしまったのだから。しかし、これは表に出てきたわけではありません。また何らかのはずみで出てきちゃう可能性もあります。
その時には、波を見極めながら回復の魔法を自分にかけることにしようと思います。