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「子育てを理由に仕事をセーブする」それは立派な最先端事業。

「子供が幸せな社会を作る」を目標に毎日更新しています。


私のnoteのプロフィールには、一番初めにこう書いてある。

と言っても、私が収入を得ている「仕事」は子供に殆ど関係がない。
教師でも、保育士でも、政治家でもない。

だけど。
どうしたものか、子供の事が気になるのだ。

それは我が子だけではなく、日本の子供全てが気になる。

その「気になる理由」を言語化してくれる素晴らしい本に出会えた。


中川李枝子さん

1月初旬、本屋散歩中に偶然発見したこちらの本を読んだ。

「ぐりとぐら」「ももいろのきりん」「いやいやえん」等、数々の絵本や児童書を残した偉大な作家、中川李枝子さんのエッセイ。

中川さんは、元々保育士として勤務する傍ら「いやいやえん」を執筆して作家デビューしたとの事。

このエッセイの中には「保育士」という目線から見た、子どもの姿や、子育て中の母へのエールなど、愛情たっぷりに書かれていた。

中川さんが保育士として勤務していたのは1972年までなので、今とはだいぶ時代が違うけれど、この本は2015年に発刊されているので比較的最近の「子育て環境」を知っている中で書かれている。

私達は最先端

この本の中で、私が勇気づけられたのはこの一文だった。

子育てに追われておしゃれもできない、社会から取り残されているなどとぼやいていますが、そんなことはありません。あなたはまぶしいほど輝いています。
世の中のすべてのことが我が子の将来にかかってくるのですから、いま社会の先端に立っているのはお母さんたちです。

著書より

これ、本当にその通りだと思う。

どんなニュースに触れても、「子供が見たらどう思うか?」「このままの状態を将来世代へ引き継いで良いのか?」そんな事を思う。

教育についても「将来活躍する人」を育てる場所としての在り方を考えてしまう。

不登校、子供の自殺、教育虐待。
子供を取り巻く色々なニュースに触れる度に、私は子供を成人まで健やかに育てられるのか?とても不安だ。

正直この「不安感」は経済的なモノよりも遥かに大きい。

私は不器用なので「キャリアを追う」と「子育て」に同量の力を注ぐことができない。

なので私は潔く?「私の本業は母親」と公言する事にした。
このnoteを書いて以来、職場でも「子供最優先」でちょっとした学校行事も1つも休まず、ボランティアもやり、PTAにも思い切りコミットしている。

「会社員失格だな」そう思う事もある。

だけど、中川さんの本を読みながら「子育て」は「最先端事業」だと改めて思えた。

10年~15年後に社会の仲間となる人材を育てる人間として、大人だけの世界で生きている人が気づかない知見を提供できる筈。

だから、子育てを理由に仕事をセーブしている皆さん。
胸を張って行こうではないか←何様(笑)

子供らしい子供

そしてもう一つ、心に刺さった箇所があった。

「駅の近くの保育園」に、「二四時間保育」。少子化対策をうたった、いろいろな情報を耳にしますが、まるで子どもをモノ扱いにしているようで心配になります。
もっと子どもの側に立って、ほんとうに大事なのは何かを真剣に考えてほしい。
このままだと大人の都合だけで保育園づくりがうんぬんされていくような気がしてなりません。
子どもの不幸に加担するような政治や経済、外交や産業などを許すわけにはいかない。子どもを食い物にする産業を野放しにしないでほしい。

著書より

2015年と言えば、まだまだ「待機児童問題」が盛んに叫ばれていた時代。

実際に私の住む市町村も、この時期に毎年2~3園開園していたし、幼稚園も「延長保育」「夏休みの預かり保育」と「保育園化」が始まっていた時期だった。

もちろん、仕事が生きがいという人もいる。
「親になっても自分のキャリアを追い求めたい」それも素晴らしい事だ。

だけど、「そうでもない」という人も割といる様な気がする。

実際にリアルな世界で出会った「共働き家庭」で両親共に「仕事が大好き!」「会社に行きたくて仕方がない」みたいな方に、出会った事がない(笑)

そもそも「仕事は好きではないけれど、共働きじゃないと育てられない」という現実もあるかと思う。

だけど、本当に「育てられない」のだろうか?

母親として8年間過ごしてみて、「子供はお金がかかる」は世間が作り出したイメージ戦略なのでは?とすら感じる事が増えてきた。

中川さんのエッセイの冒頭にこう書かれていた。

子どもへの最高の褒め言葉は、「子どもらしい子ね」ではないでしょうか。
「よい子」でも「賢い子」でも「聞き分けのいい子」でもない、「子どもらしい子ども」

著書より

一冊読み終えてみて、この「子どもらしい子」への願いが込められているような気がした。

子供が子供らしくいられる社会。

それが失われつつあることへの嘆きなのかもしれない。


私達は色々な情報に触れて、思考が染められてしまう事が多々ある。
ブランド物を目にする機会が増えたり、周りが身につけるようになれば、自分も欲しいと錯覚する事がある。

共働きが増えて、「女性が社会で活躍する時代だ」と言われたら、外に出て働かないと市民権がないような気持ちにもなる。

だけど、世間に踊らされる事なく自分がどうしたいのか?
子供をどう育てたいのか?

そんな軸はぶらさずに生きていきたい。

改めて勇気を貰えた1冊だった。

〈あとがき〉
去年は中川李枝子さんを始め、せなけいこさん、矢玉四郎さん等、子供の本が好きな私にとっては偉大すぎるの訃報が次々と入ってきてショックな一年でした。
こういう親子2世代、3世代に愛される作家さんが、この先どれくらい誕生するのか。
これからも長く読み継がれる絵本・児童書の世界を存分に楽しみたいです。

**「昨日読んだ本」コーナー**



オンライン読書教育「ヨンデミー!」に、毎日「感想提出」をしている子供達が昨日読んだ本を紹介するコーナー。

<読み聞かせした本>

〈長男〉

〈次男〉

カエルは食べた虫の色でウンチの色が変わるらしい!
気持ち悪い様な気もするけど、中々興味深い絵本でした。

今日も有難うございました。


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なんでもやってみる母📕明日改名します
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