私は、公立小学校の本当のメリットがやっと分かったのかもしれない。
「あ!〇〇さん(私)!!
この前、PTA役員会があって〇〇さん(私)って何者?凄い仕事やってくれるよねって皆驚いてましたよ!!
こういう人に役員やって欲しいって思うんですよ」
近所のスーパーを歩いていたら、PTA会長に声をかけられた。
まさかそんな風に言われてるとは思わず、とても嬉しかった。
好きな事をやっているだけ
今年からPTAは加入そのものが任意になった。
仕事も「〇〇係」と細かくグループ分けされた。
そして、加入者は全員何かしらの係に入り「できる時にお手伝い」をする。
そして私はイベント係になった。
私はこの中で、2つのイベントの担当になった。
2つとも外部の業者さんに学校まで足を運んでいただき、催し物をして頂くものだ。
私は2つの業者さんとの問い合わせ窓口、日程調整という営業職の人間にとっては全く苦にならない係になった。
(電話したのは1回だけで、後はメール、LINEでやり取りできている)
そこでのやり取りを、ただPTAイベント係のLINEに都度報告しているだけ。それなのに、何だか話題にしていただいているみたいで…照れる(笑)
PTA会長のみならず、別の日にPTA役員が主催したイベントに参加した時にも他の役員の皆さんから次々と声をかけられてびっくりした。
今まで「会長」以外のPTA役員さんは「見た事あるけど名前は知らない人」だった。
それが、一気に顔と名前が一致するようになってきた。
そしてお互いの子供の顔も名前も徐々に覚え始めた。
もう一つの団体
実は、うちの小学校はPTA主催以外にも
地域の有志団体(主にシルバー世代の方)が主催するイベントがほぼ毎月開催されている。
この団体さんのイベントは長く活動している様で、子供達の間にも強く根付いている。
既に対象から外れた中学生が嘆く程、子供達に愛されている。
私はずっと、このシルバーさんの存在が不思議だった。
シルバーさんに広報を配り、運動会では「来賓席」に座っている。
日曜日には、小学校の校舎裏にある花壇スペースで草花の手入れをしている。
このシルバーさん達の位置づけも、一体何故こういう関わり方をしているのかも、イマイチ分からなかった。
地域と繋がる事
そんな中、この本を読んだ。
最近たびたび私のnoteに登場する平川理恵さんの本。
10年前に出版されたこの本は、民間人校長になって4年目に出版されたもの。
本の中で、着任前に真っ先にやった仕事が
自治会長や町内会長等の「地域の方へのご挨拶」だったという。
その理由は、寺や神社等の「地域の人が集う場」がなくなった今、公立学校が唯一の地域の「核」となる場所だからと書かれていた。
公立学校の教職員はいずれ異動していく。
だけど、地域の方々はそこにずっと住む人が殆どで学校との繋がりは半永久的。
そうか、そういう事だったのか。
やっと地域の人がこんなに学校や子供達に関わる理由が分かった気がした。
地域の目
PTA会長は、よく旗振りや近隣の商業施設等のパトロールの話をしている。
私は他の家庭のお子さんに注意をしたりするのは苦手だし、どうしてそんなにパトロールを強調するのか、イマイチ分かっていなかった。
だけど、PTA役員さんとお子さん。シルバーさん達。
色々な人の顔が分かるようになって、パトロール…と言うか「地域の目」がある事の有難みが分かった気がする。
少し前に自分の幼少期と比べて、自分の子供をほったらかす事が難しいという話を書いた。
どうやらこれを感じているのは私だけではないらしい。
時代なのかもしれない。
だけど、こうして地域の人と繋がる事はここにメリットがある。
「顔と名前が分かる人」が増えれば増える程
通学路にも、近所のスーパーにも、公園にも「親以外の大人の目」が多くなる。
そうする事で、親も安心して手を離す事ができる。
子育ては1人ではできない。
親以外の人に褒められたり叱られる経験が沢山あった方が良い。
学校の先生、習い事の先生等の上下関係以外にも
異年齢の子供や、日常的に関わらない地域の大人など沢山の人と関係を築く事は親にも子供にもメリットが沢山ある。
もし私立へ行っていたら。
PTAも地域のイベントも何も参加せず、傍観者でいたら。
こんなメリットを享受する事はできない。
そんな事に今更気が付いた。
私も沢山のご家庭の役に立つ人になろう。
今日も有難うございました!