スクールバスが色んなことを解決するかもしれない?
「日本でもそろそろ真剣にスクールバスの導入を検討する時が来ているのではないか?」
この、大変痛ましいニュースのコメント欄にそんなコメントが書かれていた。
スクールバス。
これって、色んな事を同時に解決できる気がする。
アンバランスな町
我が家から6キロ程離れた場所に、もうすぐ新しい公立の小学校が新設される。
数年前に1000世帯超の大規模マンションが建ち、学区内の小学校では受け入れきれなくなった為に新たに小学校を建設したのだ。
私はこのニュースを見て「なんだかな~」と思った。
私の自宅マンションを中心に、グルっと3キロ圏内を円で見回すと1学年が50人にも満たない小学校が10校近くある。
新設される小学校も「同じ市内」である。
という単純な構造なのは分かる。
だけど、マンションによって子供が増えるのは一定期間の事だ。
事実、うちの子供が通う小学校も10年程かけてマンションが次々と建設されたので小学校の児童数も右肩上がりだったけど、ここ数年急に在校生が減り始めた。
確かにマンションの建設は民間企業のやる事なので、建設するなとは言えない。
だけど、首都圏で比較的財政に余裕があるとは言え、人口減少によって今後は色々な財政が厳しくなる事は予想できる。
にも関わらず新設するのはどうなのか?と思う。
実際に、「我が家から3キロ圏内」の小学校のうち1校は数年前に廃校になった。
今後10年の間にも、恐らく「廃校0」というワケにはいかなくなるだろう。
だけど地元の方は「廃校」となると反対する。
「子供の通学時間が増えて負担がかかる」という意見が出てくる。
教育の選択肢
私は常々、小学校のカリキュラム?に突っ込みを入れている。
100年前から変わらない授業スタイルに疑問を感じた私は、オルタナティブスクールを検討した事もある。
広島県の前教育長だった平川理恵さんは、「公立にもっと選択肢を作った方が良い」と主張されていた。
既存の小学校を残しつつ、市内に1校でも「公立のオルタナティブスクール」を作って選択肢を増やせば子供に合う場所が見つかるのでは?と。
私はこの意見に大いに賛同した。
是非、そんな未来が実現して欲しいと思う。
今の学校教育だと
「大人しく椅子に座って授業を聞ける子」は通常級で、それ以外の子供は居場所がない。
学び方が無限にある時代に、100年変わらないスタイルに子供をはめ込むには限界なのでは?と思っている。
スクールバスの可能性
だからこそ、スクールバスである。
実際に、かなり過疎化が進んでいる様な場所へ旅行へ行くとスクールバスをお見掛けする機会が多い。
そりゃそうだ。
山間部等、10分歩いたとて人と全くすれ違わないような場所もある。
調べてみると結構スクールバスが導入されている地域があった。
こちらの記事によると、全自治体の62.7%で導入されているそうだ(!)
首都圏でも。
これじゃないか?
勿論スクールバスを導入するにはコストがかかる。
だけど、1学年1~2クラスの小学校が沢山あるような地域では統合してしまった方が子供にとっても良いのでは?
それに教員不足も深刻である。
小学校が5校あれば「校長」「教頭」等の管理職も5人づつ必要だけど、1校にまとめれば勿論1人づつで良いわけだ。
更には小学校ごとに「既存スタイル」「オルタナティブ」「がっつり管理教育」みたいな特色を出せば、教育の選択肢も増える。
過去にも書いたけど、地域にとって小学校は「核」となる存在だ。
地元の小学校がなくなったり、地元の子供が遠くの小学校へ通う事を残念に思う人も多いだろう。
だけど、「地域で育てる」は町内会とか子供会という繋がりでやれば良いのでは?とも思う。
これから急激に人口減少が始まる。
その時に、どれほど反対意見があっても軋轢があっても、ダイナミックな変革ができる市町村が生き残れるのでは?
そんな気がしたニュースだった。
今日も有難うございました。